2013年09月30日 06:00 公開

女性は男性の5倍、指先が冷えて痛む「レイノー現象」

皮膚が壊死することも

 寒冷で指先が蒼白になり、やがて赤に変化し、痛みやしびれ感を伴う―、こうした人はレイノー現象を疑う必要がある。特に、患者の比率が男性に比べて4~5倍高い女性では要注意だ。日本大学医学部(東京都)神経内科の大石実教授は「寒冷のほかに精神的ストレスでも起こり、長期にわたって繰り返すと、皮膚が壊死したり潰瘍を生じたりする恐れがあります」と、注意を促している。

膠原病が原因のことも

 レイノー現象とは、一時的に手足の血流が悪くなって皮膚が蒼白になり、血流が回復すると逆に充血して紫がかった藍色から赤へと変化する現象で、痛みやしびれ感を伴う。一連の発作は数分~数時間続き、症状は鼻や耳にも出ることがある。思春期の女性に多く見られ、患者比率は女性で男性の4~5倍高い。

 原因となる病気がない「原発性レイノー現象(レイノー病)」と、原因となる病気がある「続発性レイノー現象(レイノー症候群)」に大別される。レイノー病の症状は比較的軽く、多くは30歳未満で発症する。一方、レイノー症候群の症状は重く、多くは30歳以上で発症する。

 レイノー症候群の原因となり得る病気は、バセドウ病などの内分泌疾患、白血病などの血液疾患、がんなどの腫瘍性疾患、局所性の外傷など幅広く、受診する診療科も異なる。

 「適切な治療を受けるためには、原因の特定が極めて重要です。特に女性の場合、膠原(こうげん)病が隠れていることが多いのです。単なる冷えと軽く捉えがちですが、素人判断は禁物です。自覚症状がある方は、まずかかりつけ医の診察を受け、レイノー現象と診断され原因疾患が疑われる場合には専門医を紹介してもらうとよいでしょう」(大石教授)

 膠原病は、関節痛や筋肉痛などが特徴の自己免疫疾患で、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどが含まれる。厚生労働省によって特定疾患(難病)に指定されている疾患群だ。

 一方、これといった病気がなく、精神的ストレスが疑われる場合には、心療内科やストレス外来で相談するよう勧めている。

体を冷やさずリラックスした生活を

 原因となる病気がある場合には、その治療が基本となる。また、その他にも血管を拡張して血流を改善する薬(飲み薬や貼り薬)が使われることもある。

 それでは、日常の生活で守るべき点は何か。これについて大石教授は「体を冷やさないことが最も重要です。水仕事を減らす、お湯を使う、手袋や靴下を着用するなど、寒冷を避けるようにします。喫煙やカフェインを取ることも、血流を悪くするので控えてください。また、引き金となる疲労やストレスを避け、リラックスした生活を送ることが重要です」とアドバイスしている。

(編集部)

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