2013年11月08日 06:00 公開

暖房器具の一酸化炭素中毒にご注意! すぐに窓を開けて

症状は頭痛、目まい、吐き気など

 節電の意識が高まり、エアコンなど電気の使用を控えがちだが、ガスや灯油、練炭などを燃やす暖房器具は、適切に使用しないと一酸化炭素中毒を起こすことがある。日本医科大学付属病院(東京都)高度救命救急センターの川井真教授は「頭痛など感じたらすぐに換気を」と呼び掛ける。

2時間で死亡することも

 一酸化炭素中毒は、石油やガスを使うストーブやファンヒーター、練炭や炭のコンロや火鉢の不完全燃焼により一酸化炭素が発生して起こる。湯沸かし器やオーブンの不適切な使用、車庫での車の空ぶかしも原因になる。

 死亡率は高く、命が助かったとしても脳がダメージを受け、記憶障害や人格障害が残ることがある。

 血液中の赤血球にはヘモグロビン(血色素)が含まれており、ヘモグロビンは酸素とくっついて酸素を全身に運ぶ働きをしている。吸い込んだ一酸化炭素がヘモグロビンと結合してしまうため、全身で酸素が不足して中毒を起こすのだ。

 一酸化炭素自体は無味無臭の気体で、部屋の中の濃度が高くなっても気が付かない。空気中に0.04%の薄さでも存在すると1~2時間で頭痛や目まい、吐き気が起こり、濃度が濃くなると2時間で死亡することがあるという。

 頭痛や目まい、吐き気などが同じ部屋の人に複数、同時に表れたら、一酸化炭素中毒にほぼ間違いない。

酔った人は注意

 中毒の疑いがあればすぐに暖房器具を消し、窓を開けるなどして新しい空気を取り入れること。「環境が原因の病気だから、普通は原因である環境が除かれれば症状は良くなる」と川井教授。もし、重い症状の人を発見したら大声で呼び掛け、意識があるかないかを確認する。意識がない場合は直ちに救急車を呼ぶこと。

 川井教授は「燃料を燃やす暖房器具は、新しくても使い方を誤れば中毒を起こす可能性があります。予防策は換気が第一。また、しまい込んでいた器具を使うときは整備してから使うこと。酒に酔った人、高齢者、子供は症状に気付きにくいので特に注意が必要です」と強調している。

(編集部)

2012年11月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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