2014年01月07日 06:00 公開

冬は高血圧に注意、寒さで血管が収縮し上昇

入浴や外出時など対応策を

外出時にマフラーで顔を覆うのも対策の一つ
外出時にマフラーで顔を覆うのも対策の一つ

 寒さが身にこたえる季節になると、気になるのが血圧だ。日本大学医学部総合健診センター(東京都)の久代登志男所長(循環器内科)は「寒い時は血圧が上がりやすいので、入浴や外出時などの温度の急激な変化に気を付けて」とアドバイスする。

"太る季節"なのも要因

 冬になると血圧が上がりやすくなる理由について、久代所長はさまざまな要因が重なるからだと説明する。

 「夏に比べると、冬は平均的には上の血圧が8~9mmHg(単位以下同)、下が5ほど高くなるといわれます。理由の第一は、寒さによって血管が収縮するためです。夏に比べると運動量が減り、脂肪の多い食品を多く取りがちになって体重が増えること、忘年会などで飲酒量が増えることも影響します。飲酒量が多いと早朝高血圧の原因になり、体重が1キロ増えると血圧は約2上がるといわれます」

 高血圧は動脈硬化を促進させ、血管が硬くなるとさらに血圧が上がってしまい、さまざまな病気の要因になる。久代所長によると、冬から春にかけて季節変動のある国では、この時期に脳卒中や心筋梗塞の発生率が2割ほど増えるといわれ、その原因の一つが高血圧の悪化だという。

温度変化を少なくして

 「冬の血圧上昇を防ぐには、温度の急激な変化に気を付けること。入浴するときには、浴室全体を暖かくするとともに、湯温は40度ほどのぬるめにする。外出すると顔に冷たい風が当たり、これによって全身の血管が収縮して血圧を上げるので、戸外ではマスクやマフラーで顔を覆ってください」(久代所長)

 食生活では、体重を増やさないよう暴飲暴食を避け、血圧を上げる塩分を控える。腎臓病がなければ、塩分を排出するカリウムを豊富に含む青菜を多く取り、果物は握りこぶし2つ分くらいの量を目安に食べる。毎朝、20度以上の温かい部屋で食事の前に自分の血圧を測り、2週間の平均値が135/85以上なら医師に相談したい。

 久代所長は「血圧が上がりやすい冬こそ自分の血圧を知り、上手にコントロールをするよいきっかけになる季節です」とも話している。

(編集部)

2012年12月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)