2014年01月28日 10:30 公開

血液一滴でアルツハイマー病検査、愛知県などが開発

10分でスマホに結果表示

提供:国立長寿医療研究センター
提供:国立長寿医療研究センター

 「最近、物忘れがひどい、もしかして...」―自分や家族にアルツハイマー病など認知症の疑いを感じても、「すぐに病院で検査を」とは自身の気持ちの上でも、家族に勧める上でもなかなか難しい。そんな中、愛知県や国立長寿医療研究センターなど同県の産官学共同研究チームは1月21日、自宅で簡単にできるアルツハイマー病の検査法を開発したと発表した。独自の半導体イメージセンサーが、一滴の血液に含まれる成分からアルツハイマー病の原因物質とされるタンパク質の一種「アミロイドβ」を検出し、わずか10分後に結果がスマートフォンに表示できるという。2015年からの実用化を目指す。

検査開始から結果までわずか30

 病気の検査は、患者にとっては早期発見や自己の健康管理、医師にとっては正確な診断や治療効果の検証をするためにとても重要なもの。従来のアルツハイマー病検査(ELISA法)は、病院で採血し、専門の検査員が遠心分離機などの装置を用いて調べ、結果が分かるまでに半日~1日、患者の手元に結果が届くまでにはさらに日数がかかる。また、病気の初期段階では、検査感度によって見落とされる可能性もあったという。 

 今回開発された検査法(イメージセンサー法)では、自宅で患者自身が、(1)針を刺す、(2)半導体センサーに血液を付ける、(3)センサーを装置に差し込み10分放置、(4)検出結果がスマートフォンに表示というもので、検査の所用時間はたったの30分という。さらに、従来法では1回の検査に1,000円ほどの費用がかかったが、今回の方法では1回100円以下。高齢者の在宅ケアが増えると予想される中、「自宅で簡単、迅速、低コスト」で病気の早期発見や、日常管理が期待できるようだ。

 今回の検査法は、従来法と同じ技術である抗原抗体の反応を利用するが、反応の際に発生する微小な電位の変化を半導体イメージセンサーが感知。発色度合を測定する従来法よりも大幅な検査時間の短縮と高感度を実現されたという。 

 今後は、検査対象を血液から尿へと拡大させ、アルツハイマー病とともに、糖尿病など需要度の高い生活習慣病、感染症などの検査や日常管理への応用を進めるとしている。

イメージセンサー法と従来法(ELISA法)の比較

(編集部)

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