2014年02月03日 06:00 公開

中高年に多い逆流性食道炎―胸焼けやみぞおちの痛み

胃酸が食道内に逆流

 逆流性食道炎は胃酸が食道内に逆流して炎症を起こす病気で、中高年に多い。慶応義塾大学病院(東京都)消化器内科非常勤講師の森實敏夫医師は「逆流が起こると、胸焼けやみぞおちに痛みや不快感がありますが、食事や運動などの生活習慣を見直すことで改善が見られます」と話す。

食道から胃への入り口の機能低下が原因

 逆流性食道炎の代表的な症状は胸焼けで、焼けつく、あるいは熱くなるような不快感があります。「サツマイモなどを食べると健康な人でも胸焼けを起こしますが、逆流性食道炎ではその程度が強い。また、みぞおちの痛みや不快感も起こります」と、森實氏は説明する。

 主な原因としては、老化などで食道から胃への入り口部分(下部食道括約部)の機能が低下することが挙げられる。また、胃酸の出過ぎや食道のぜん動運動(消化管など臓器の収縮運動により、内容物を肛門側へ移動させる)の衰えも影響する。

危険因子は肥満

 診断では食道の粘膜の状態を確認するため、内視鏡(胃カメラ)による検査が行われる。似たような症状を起こす病気に感染性食道炎や消化性潰瘍があり、内視鏡で鑑別診断を行う。

 患者は日常生活の中で「過食を避け、寝る前には食事をしない」「規則正しい生活を送る」「運動する時間を増やす」など、ライフスタイルを変えることが求められる。ガムを噛むなど唾液分泌を増やすことも効果がある。それでも症状の改善が見られない場合は薬物治療を行う。

 薬物治療ではプロトンポンプ阻害薬(PPI)が有効で、ほとんどの場合、症状が改善する。症状が弱ければヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)から開始し、必要に応じてPPIへと変更する。

 森實氏によると、肥満は逆流性食道炎の主要な危険因子であるという。「40代の男性患者を減量させたら症状が消え、薬を飲む必要がなかったというケースがありました。運動して減量することで、薬に頼らず症状を改善させることも可能です」と減量の重要性を強調している。

(編集部)

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