2014年02月13日 06:00 公開

花粉症とは違う! 鼻水・鼻詰まり起こす血管運動性鼻炎

ポイントは目のかゆみがないこと

 花粉症などのアレルギー性鼻炎と症状がよく似ているのに違う、「血管運動性鼻炎」という病気がある。鼻水や鼻詰まりが主な症状で、高齢者では食事中に起こすことが多いという。花粉症と見分けるポイントは、目のかゆみがないこと。原因や対処法について、東京医科大学耳鼻咽喉科の大塚康司准教授に聞いた。

気温差が引き金に

 血管運動性鼻炎は鼻過敏症の一つ。大塚准教授は「原因はよく分かっていませんが、自律神経の関与が指摘されています。自律神経にはアクセルの役割をする交感神経とブレーキの役割をする副交感神経があり、副交感神経に何らかの刺激が加わって働きが活発になると鼻水、鼻詰まりといった鼻炎症状が出ると考えられています」と話す。

 こうした症状を起こしやすいのは気温差だ。例えば冬には、温かい部屋から寒い屋外に出たとき。逆に夏は、暑い屋外から冷房の効いた部屋に入ったとき。また、高齢者では食事中に起こすケースが珍しくなく、老人性鼻炎とも呼ばれている。

マスクをしても効果なし

 アレルギーとは関係ない病気で、スギ花粉症のような目のかゆみはない。それでも症状からアレルギー性鼻炎と間違えるケースが少なくないという。

 「血管運動性鼻炎では、花粉の飛散期にマスクを着けても効果はありません。鼻炎症状を自覚したときには素人判断に頼らないで、こういう病気があることを念頭に置いて耳鼻咽喉科を受診してください」(大塚准教授)

 診断では、アレルギーの有無を診る血中の抗体検査とアレルギー反応時に増える鼻汁中の好酸球の測定検査が行われ、花粉症との鑑別がつけられる。

 「これらの検査によって血管運動性鼻炎と診断がつけば、治療には噴霧式のステロイド薬の点鼻や抗ヒスタミン薬の内服が有効です」と大塚准教授。

 予防は難しいが、背景にはストレスや睡眠不足があると考えられている。少なくともストレスを軽減し、十分な睡眠を取るように心がけるとよい。

(編集部)

2013年2月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)