2014年02月25日 06:00 公開

「なすびの色は?」でしゃっくりが止まる?

 しゃっくりが出て苦しんでいるときに、友人に突然「なすびの色は?」と聞かれ、「むらさき」と答えたら驚くべきことにぴたっと止まりました。友人いわく、よくあるしゃっくりの止め方らしいです。本当に効果があるのでしょうか?

すーやん(女性30代)

質問されて答えることで、しゃっくりが止まることもあります。

 しゃっくりは、胸とおなかを隔てる筋肉である横隔膜の痙攣(けいれん)によって起きる症状です。横隔膜が不随意に痙攣した後、素早く声門が閉じ、空気の流入が妨げられて発生する音がしゃっくりです。ほとんどの場合、数分間で自然に止まります。

 原因は不明な場合が多く、確実に止める方法はいまだありません。

 2日以上しゃっくりが続くときなどは、医学的な処置として、息を吸った後に呼吸を止めさせたり、喉(咽頭=いんとう)を刺激したり、横隔膜を支配している神経を刺激したり、鎮静剤や筋弛緩薬などの薬を使ったりします。

 しゃっくりを止めるための民間療法もたくさんあり、その中には有効な方法もいくつかあります。「なすびの色は?」と質問されて答えることも効果があるといわれています。「えっ」と思うことを不意に尋ねられることで驚き、「息をのむ」状態になって呼吸を止めるからだと考えられています。いきなり驚かされたり、鼻をつまんだり、コップの飲む側と反対側の縁から水を飲んだりなども、呼吸を止めることに関係しています。

 また、氷水を飲んだり、舌を引っ張ったりするのは喉を刺激するからだと考えられます。昔から伝わっている民間療法には、先人の知恵が詰まっていますね。

 しゃっくりが長い間続く場合や頻繁に出るようであれば、何か病気が隠れているかもしれませんので、受診しましょう。

中野 里美(なかの さとみ)

 1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。