2014年04月09日 06:00 公開

リウマチ治療中でも諦めない、就活は前向きに!

神戸大リウマチ教室

 2014年3月卒業者の就職内定状況は、昨年比で若干の改善傾向が見られた。とはいえ、若い人の就職環境は依然として厳しいのは確かだ。就職試験を受けるために東京や大阪など大都市に足を運ぶなど、就職活動中は多忙でストレスの多い日々が続く。関節リウマチ患者の場合、心身のストレスによって症状が悪化してしまう可能性も否定できない。では、関節リウマチ患者だと就職は諦めた方がよいのか―。2月27日に開催された神戸大学の整形外科リウマチ教室「若いリウマチ患者さんへ:就職や妊娠、育児について」では、同科の三浦靖史准教授が関節リウマチ患者の就活について講演。「できる限り希望の職種や会社に就職してほしい。健康な人でも疲れ果ててしまうような重労働さえ避ければ、就職する上で関節リウマチはそれほど問題になりません。夢の実現に向けて、ぜひ前向きに取り組んでほしい」と背中を押した。

「病気で内定取消はブラック企業」

 在学中に関節リウマチを発症した場合には、まずは積極的な治療に専念することが勧められる。特に発症早期は病状が進行しやすいが、そんな早期にしっかりと治療を行って寛解(症状がほぼ消えてコントロールされた状態)まで持っていければ、就活や就労に差し障らない可能性が高い。寛解を維持できれば健康な人とほぼ変わりない生活が送れるのだ。

 関節リウマチが寛解していれば、旅行や趣味はほぼ制限する必要はない。また、スポーツなどのアクティブな活動も、競技でなく趣味で行う範囲であれば患者自身で活動量をセーブできるので、あえて医師が制限しないでよいという。

 関節リウマチ患者の体調を案じ、見守る家族に対しては「寛解して本人が元気に取り組んでいるなら、むやみに心配して周囲が活動に制限をかけない方がよいのです。痛みを我慢して無理していないかを気にかけ、見守ってあげてもらえれば」と三浦准教授はアドバイスする。

 なお、職務の遂行に支障がない場合、病気を理由とした内定取り消しは合理的理由がない不当行為となる可能性が非常に高い。ただ、「病気を理由に内定を取り消すような会社はブラック企業の最たるもの。そんな会社に勤めても良いことはないので、むしろこちらから断った方がよい」と三浦准教授は伝えた。

(長谷川 愛子)

神戸大学 整形外科リウマチ教室
 神戸大学整形外科では、関節リウマチ患者が自分の病気についての理解を深め、より良い療養生活を営めるアドバイスを伝える目的で、2003年から毎月1回、同大学病院で患者教室を開講している。同院に通う人だけでなく、他の医療機関や診療科で治療を受けている関節リウマチ患者、患者の家族、医療関係者など、関節リウマチに関心を寄せる全ての人に門戸を広げている。

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