2014年04月30日 06:00 公開

歯ぎしりは周りの迷惑だけじゃない! 歯を失う原因に

専門家が対策を解説

歯ぎしり対策用マウスピースの一例
歯ぎしり対策用マウスピースの一例

 歯ぎしりは、はた迷惑なだけでなく歯を失う原因にもなる。眠っている間のことなので自分では気付きにくいが、歯を守るために対処できることもある。昭和大学歯科病院(東京都)補綴(ほてつ)歯科の馬場一美診療科長に、歯ぎしりの影響と対策について聞いた。

体重と同程度以上の圧力

 ギリギリと音のする歯ぎしりは一緒に眠る人の安眠を妨げ、いじめや離婚の原因にもなるほど。それだけでなく、本人の体への影響も深刻だ。

 「歯ぎしりをする歯には、自分の体重と同程度以上に強い圧力がかかります。歯ぎしりが続くと、歯は通常よりも早く摩耗し、短く平らになっていきます」と馬場診療科長は話す。

 睡眠中は意識して力を加減することができないため、歯が折れたり銀歯やインプラントが破損したりすることもあるという。また、振動によって歯根を支える骨まで揺さぶられるため、歯周病が進行する原因にもなる。顎の関節や筋肉に負担がかかり、口が開かなくなることもある。

 歯ぎしりはストレスや飲酒で眠りが浅くなると起きやすい。ただし、ストレスで起きるのは患者のうち7%程度だという。ほかに、抗うつ薬、逆流性食道炎、遺伝的な体質なども原因として考えられている。

マウスピース使用も

 歯ぎしりの治療はこうした要因を取り除くことから始める。夜よく眠れるように、昼寝や過度の飲酒は避け、逆流性食道炎があるなら治療する。それでも止まらない場合は、マウスピースをくわえて眠る方法もある。歯ぎしりを止めるものではないが、歯を守り音の発生を抑えてくれる。歯科を受診すれば保険適用で処方してもらえる。

 馬場診療科長によると、本来、上下の歯の間には隙間があるのが正常な状態。「最近は夜間だけでなく、日中も歯を食いしばったままにしたり、カチカチと当てたりする癖のある人が増えてきました。この癖があると、上下の歯が触れる時間が長くなり、歯に大きな負担になります」

 夜の歯ぎしりが気になる人は、歯の健康を考え、昼間だけでも意識的にかみしめないように気を付けたい。

(編集部)

2013年4月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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