2014年05月02日 10:30 公開

"痛みの感じ方"が遺伝子で判定可能に? 米研究

4種類の遺伝子変異との関連を解析

 同じ注射を受けて、強く痛がる人もいれば、全く痛くないという人もいる。そうした人それぞれで違う"痛みの感じ方"が、遺伝子を調べると分かるようになるかもしれない。米医療関連企業「Proove Biosciences」のTobore Onojjighofia氏らは、4種類の遺伝子変異(多型)によって痛みの感じ方の違いを調べた結果、痛みを強く感じる人で多く認められる遺伝子変異があると、米フィラデルフィアで開かれている米国神経学会の会合で報告した。

痛み弱い人で多い変異も

 Onojjighofia氏らは、強い鎮痛薬(オピオイド)を使っている慢性疼痛(腰痛や頭痛、関節炎などによって日常生活ができないほどの痛みが長く続く状態)患者の遺伝子を解析。痛みのない人を除く2,721人について、痛みの強さ(強・中・弱)と遺伝子変異(一塩基多型=SNP)の関係について調べた。

 その結果、痛みの感じ方が強いグループでは、DRD2という遺伝子の変異が中くらいのグループより25%多かった。一方で、痛みの感じ方が弱いグループでは、DRD1という遺伝子の変異が強いグループより33%多く、中くらいのグループではCOMT遺伝子とOPRK遺伝子の変異が19~25%多かったという。なお、これらの遺伝子変異は、統合失調症や依存症などとの関連が報告されている。

 痛みの感じ方の違いはしばしば誤解を招き、痛みを強く感じる人への差別にもつながりかねない。これらを防ぐには、人々の理解はもちろん、痛みの強さを客観的に判定することも必要となる。今回の研究結果は、こうした客観的な判定ができる方法や、新たな治療法の開発につながることが期待される。

(編集部)

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