2014年05月16日 06:00 公開

止まらないしゃっくり、胃や脳の病気も原因に

子供ではストレスも一因

耳の穴に指を押し込むのもしゃっくりを止める方法の一つ
耳の穴に指を押し込むのもしゃっくりを止める方法の一つ

 ご飯を急いでのみこんだときなどに急に起こり、いつの間にか止まるしゃっくり。続くとうっとうしいが、何日も止まらない場合は、胃や脳などに重大な病気が原因として隠れていることもある。また、子供の場合はストレスも一因になっているという。しゃっくりについて、土浦協同病院(茨城県)救命救急センター麻酔・集中治療科の近藤司部長に聞いた。

進化の名残か

 「しゃっくりの犯人は、喉の後ろにある舌咽(ぜついん)神経といわれています」と、近藤部長は説明する。

 喉に何らかの刺激が加わったときに舌咽神経が反応すると、反射として神経ネットワークに命令が伝わり、その出力先の一つである横隔膜が下に引っ張られる。それにより肺が広がり、息が強く吸い込まれる。同時に、声帯が閉じる運動が起こり、吸い込まれた空気が声帯で遮られ、特有の「ひっく」という音が生じる。

 慌てて食事をしたり、炭酸飲料などの刺激物を飲み込んだり、急に温度差のある空気を吸い込んだりした時の刺激が原因になることが多い。

 この反射が何のためにあるのかは不明だが、近藤部長は"進化の名残"ではないかと考える。カエルなどの両生類は、水中で過ごしているオタマジャクシの間は肺で呼吸しないように、横隔膜が動いたら気管の入り口がふさがる。人間は進化の過程でこの機能を使わなくなったが、舌咽神経にその名残があるのではという。

指を耳穴に強く押し込む

 慢性的なしゃっくりは、子供の場合は大抵ストレスが原因で起きている。大人の場合は逆流性食道炎、胃炎などの病気によるものが多い。「喉に苦いものを感じる」症状があるなら、胃酸によって舌咽神経が刺激されている証拠だ。また、脳の下の方にできる脳腫瘍、脳梗塞が隠れていることもある。

 2~3日以上続いたり、寝ている間も止まらなかったりしたら注意が必要。心配なら、総合診療科か一般内科を受診した方がよい。体に異常がないか検査した上で生活習慣を見直し、改善しなければ「ウインタミン」や「コントミン」(一般名ともにクロルプロマジン)などの薬で治療する。

 近藤部長は「一過性のしゃっくりは、左右の人さし指を両耳穴に入れ、強く押し込むと止まることが多いです。頻繁に起こる場合は、酒や炭酸飲料を控えてください。食後3時間以内は横にならないよう注意を」とアドバイスする。

(編集部)

2014年4月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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