2014年06月05日 06:00 公開

団塊世代は注意! 帯状疱疹、かぶれや虫刺されと間違えないで

免疫力低下で発疹

 帯状疱疹(ほうしん)は、体の片側に帯状の発疹が現れることから名付けられたウイルス性の病気。日本人の5人に1人が一度は発症するといわれるほど頻度が高い。東京慈恵会医科大学葛飾医療センター皮膚科の本田まりこ診療部長(教授)は「発症の初期はかぶれや虫刺されと間違えられることがあり、そのために早期発見が遅れると重症化する恐れもあります」と警告する。

初めはぴりぴり痛む

 原因は水痘(水ぼうそう)を引き起こすヘルペス・ウイルス仲間、水痘・帯状疱疹ウイルスで、過労やストレス、加齢、糖尿病、慢性腎臓病やがんなどで免疫の働きが低下すると、ウイルスが再び活性化し帯状疱疹を発症する。

 「よくある症状は、まず脇腹などにピリピリとした痛みを感じて徐々に強まります。数日から1週間ほどすると、痛みを感じる部位に帯状の赤い発疹が複数できます。発疹が現れやすいのは、顔、胸、下腹部、背中などで、体の片側だけに現れるのが特徴です」(本田診療部長)

 軽症なら自然に治ることもあるが、中高年では治療を受けないと重症化することが多い。重症化すると顔面神経麻痺(まひ)や視力の低下が起きたり、さらにウイルスが脳炎を引き起こしたりすると命にも関わる。高齢者や糖尿病患者では、神経が損傷されて帯状疱疹後神経痛になり、長く続く痛みに悩まされることもある。

がん潜むケースも

 「ストレスや過労などの要因がないのに帯状疱疹が現れた場合は、がんなど他の病気が潜んでいる可能性があります。皮膚科の治療だけでなく、内科などでしっかりと検査を受けてください」(本田診療部長)

 重症化を防ぐには、できるだけ早く治療を開始すること。治療は痛みを抑え、ウイルスの増殖に対処する薬物療法を行う。高齢者には、ウイルスの感染予防にワクチン接種が認められているが、健康保険は適用されていない。

 「いわゆる団塊の世代に当たる年齢では、加齢や糖尿病などによる免疫の働きの低下で帯状疱疹を発症する危険性が高くなっています。発症の後に神経痛になってしまうと痛みのために日常生活が困難になることもあるので、早期発見と早期治療、必要に応じたワクチン接種も大切です」と本田診療部長は助言している。

(編集部)

2013年6月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)