園田マイコさん 乳がんとの闘い(3)母への思い、そして息子へ...

2014年06月18日 15:00 公開

園田マイコさん 乳がんとの闘い(3)母への思い、そして息子へ...

3:母への思い、そして息子へ...

――お母様も同じ病で?

 母が50代で、私が20歳くらいの時に、やはり乳がんを発症しました。その当時の手術の術式はもう全部取って、えぐってリンパごと取るっていう感じだったし、抗がん薬も使っていました。そういう母の姿を見て、自分ももしかしたら...というのがあったので、実は20代でがん保険に入るなど、がんに対する意識はありました。

 母は2年前の春に亡くなりました。今、母がいてくれたらな...と思うこともあります。今もホルモン治療の副作用で心臓がドキドキするんですけど、母もホルモン薬を使っていたので、「私もこういうことあったよ」なんて共感してもらいたいというか。

 最初は、私が乳がんになったことを母に話していなかったんです。母も闘病中でしたから。手術したことも言ってなかったですし、でも、副作用で髪が抜けて「あれ髪型変わった?」なんて気付かれてから「実はね」って言うのもかわいそうだなと思って、いよいよ抗がん薬が始まる直前に話しました。

 「実はこうだったの」「これから抗がん薬を始めるんだよ」って話したら、「あらそう...」なんて感じで、必要以上に深刻にはしないでくれた。きっと、母なりにとてもつらかったかなとも思うんですよね。

――お母さんのこともあって遺伝的に調べることは考えませんでしたか?

 調べていないです。日本では遺伝子検査が普及してなかったですよね、去年のアンジェリーナ・ジョリーの一件までは。実はそれ以前から検査のことは知ってはいたんですよ。乳がん経験者の方と一緒にいるとそんな話が出るので、ちょっとは考えたけれど、「でも...どうなんだろう」と。遺伝子検査を受けてリスクが高いよって言われたとして、「で、どうすればいいの?」っていう思いがあるので、自分が何か踏み込んでするっていうのは考えませんでした。

 アンジェリーナ・ジョリーの件にしても、最初は「さすが、強い女性だな」って思いましたけれど、いろんな情報が入ってきて、自分が考えさせられる立場になってみたら、「私にはそれは無理かな」っていう結論でした。

――知ってしまうことへの抵抗感も?

 そうなんですよね。ただ、これがきっと息子が親になって女の子が生まれて、もし遺伝性だったら孫に行くのかな...なんて思うと、どこかで申し訳ないっていう気持ちがあるのも正直なところです。

――その息子さんはお母さんのことをずっと心配されてはいるのでは?

 心配していましたね。抗がん薬や放射線治療中も、病院から帰ってくるとグッタリするんです。それで、学校から帰ってきた息子が「大丈夫?」って、「お風呂洗っといてあげるね」とか...そういう部分では成長してくれたのかなって思いました。

 いてくれてよかったですね...本当に。一人だったら...絶対にどうしていいか分からなかったと思うんですよね。病院から戻って「今日はこんなことって言われたよ」とか「これからこういう治療が始まるんだよ、副作用がこんな感じなんだって」って言うと、「あ、そう、ふーん」ってなんか興味があるのかないのか分からない感じではあるんだけど(笑)、聞いてくれて。

 ただ、やっぱり本当は母親のそういう苦しむ姿は見たくないっていうのはあるんでしょうね。それは義理の母には伝えていたみたい。「ママ、大変なんだよ」「つらそうなんだよね」とか、治療の副作用のこととか。だから、義母から聞くことが多かったですね。「心配しているわよ」って。

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