2014年07月23日 06:00 公開

その鼻詰まり、鼻中隔湾曲症かも...鼻血やイビキも

睡眠時無呼吸や蓄膿症招く

多くの人は自然に鼻が曲がるが、ケガが原因のことも
多くの人は自然に鼻が曲がるが、ケガが原因のことも

 左右の鼻の穴を仕切る鼻中隔(びちゅうかく)は、程度の差こそあれ、ほとんどの大人はどちらかに曲がっている。しかし、鼻詰まりや頻繁な鼻血、イビキなどが見られる場合は「鼻中隔湾曲症」という病気の可能性がある。寝ている間に何度も呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群や蓄膿(ちくのう)症なるというこの病気について、帝京大学医学部付属溝口病院(神奈川県)耳鼻咽喉科の室伏利久教授に聞いた。

両方の鼻詰まる

 鼻中隔は骨と軟骨が組み合わさった組織で、鼻の穴を左右に隔てている中央の仕切り。それがなぜ湾曲するのか、室伏教授は「外見だけでは分かりませんが、ほとんどの人は成長とともに自然に鼻中隔が湾曲してきます。それ以外にも、ケガなどで曲がるケースもあります」と話す。

 湾曲していてもこれといった自覚症状がなく、日常生活に支障を来さなければ問題はない。しかし、次のような症状があると治療の対象になる。まずは鼻詰まりだ。「鼻詰まりは鼻中隔の湾曲によって狭くなっている方の穴だけでなく、広くなっている方にも粘膜の肥厚性鼻炎が起こるので両方詰まってきます」(室伏教授)

 その結果、頭痛を伴う、鼻血が出やすい、睡眠時にいびきをかくといった症状が見られるという。

治療遅れると手術必要なことも

 さらには、睡眠時無呼吸症候群の一因にもなっているケースがある。「これらの症状を自覚したときには耳鼻咽喉科を受診してください。たかが鼻詰まりなどと放置していると、慢性副鼻腔(びくう)炎、いわゆる蓄膿症を起こしかねません。また、アレルギー性鼻炎など他の病気でも似た症状を起こすので確実な診断が必要です」(室伏教授)

 診断は肉眼やファイバースコープでの視診に加え、CTでの画像検査でつけられる。治療は、まず血管収縮薬やステロイド薬の点鼻薬が用いられる。

 室伏教授は「これらの点鼻薬で症状が改善しない場合は、鼻中隔矯正術という手術が行われます。手術には数日の入院が必要です。その意味でも、やはり早期に適切な治療を受けるようにしてください」とアドバイスしている。

(編集部)

2013年7月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)