2014年07月24日 10:30 公開

水道も危険! 「雷から身を守るための注意事項」―米当局

日本の注意事項も合わせて検証

 夏は、ゲリラ豪雨などの局地的な大雨だけでなく、雷の被害も多く報告される季節。警察白書によると、2005~09年に年間平均197件の落雷事故が発生し、同2.8人が死亡しているという。落雷から身を守るにはどうしたらよいのか。車の中が一番安全? 逃げ場がなければ地面に伏せる? ―正しい対策について、米国の当局であるCDC(疾病対策センター)が公式サイトで紹介している。その一つには、「屋内にいても雷鳴が近い場合は水道を使ってはいけない」という注意もあったが、その理由は? 気象庁など国内向けの注意事項も合わせて検証した。

地面に伏せてはダメ!

 米国では、州によって雷の頻度や落雷事故の件数が異なるが、米国の"雷銀座(lightining capital)"ことフロリダ州では、過去50年に2,000件以上の落雷による負傷が報告されている。また、全米で年間平均35人が落雷によって死亡しているという。

 落雷で負傷や死亡する確率は50万回に1回だそうだが、CDCは、いくつかの要因によって危険性は高まるとしている。その代表がゴルフや登山、釣り、農作業といった屋外で活動しているときだ。広く平らな場所での活動中に雲行きが怪しくなってきたら、注意が必要だろう。

 CDCは、屋外での活動中に雷鳴が聞こえた場合の注意事項を、以下のように紹介している。

  • 雷雨の天気予報が出たら旅行や屋外での活動を見送る
  • 雷鳴が聞こえたら屋内に避難する
  • 近くに避難できそうな場所がない場合、決して地面に伏せてはならない(雷の電流は地表を伝って30メートル以上走るため)
  • コンクリートの床や壁から離れる(雷の電流はコンクリートに含まれたワイヤや鉄筋を伝うため)

 ただし、気象庁は日本の鉄筋コンクリート建築は「比較的安全」との見解を示している。

車の中は安全、木からは2メートル以上離れて!

 では、避難できる屋内がない場合、どうすればよいのか。CDCの注意事項にはないものの、気象庁の公式サイトで以下のように紹介されている。高い物体や木から離れるのは、そこに落雷した場合に近くの物体に電流が流れる「側撃雷」を避けるためだ。

  • 鉄筋コンクリート建築、自動車(オープンカーは不可)、バス、列車の中は比較的安全
  • 木造建築でも全ての電気器具、天井・壁から1メートル以上離れるとさらに安全
  • 電柱、煙突などの高い物体から4メートル以上離れたところ(45度以上で見上げる範囲内)
  • 木の幹、枝、葉から2メートル以上離れる
  • 姿勢を低くする
  • 持ち物は体より高く突き出さない
  • 雷がやんだら20分以上経過してから安全な空間に移動する

屋内でも安心できない..."水回りで感電"

 一方、屋内に避難しても、完全に落雷から身を守れるとは限らないようだ。CDCは、落雷による負傷の3分の1は屋内で起きていることを紹介した上で、以下の注意点を挙げた。

  • 水回りに近づかない(配水管から感電する)
  • テレビやラジオ、あらゆる電化製品に近づかない
  • 有線の電話を使わない
  • コンクリート製の床や壁に近づかない

 水回りについては、東京電気管理技術者協会も「雷が近くに落ちたときは、水道管や配水管などの金属を伝わり、雷の高い電圧が家の中に侵入する場合がある」としており、「近くで落雷が起きているときには、感電事故を防ぐために、水を使う入浴や洗濯、炊事などはやめた方がよい」とのアドバイスもしている。

 CDCは落雷によるケガはまれかもしれないが、負傷した場合の重さ致死率の高さを踏まえ、雷雨を甘く見てはいけないと強調している。

(編集部)

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