2014年07月28日 06:00 公開

歩き始めに足首痛む人は注意、「変形性足関節症」の可能性

ゆっくり進行し重症化

 歩き始めに足首に痛みを感じるが、動いているうちに気にならなくなる―そんな痛みがいつから始まったか覚えていなければ要注意。突然、強い痛みとともに歩けなくなる「変形性足関節症」かもしれない。星ケ丘厚生年金病院(大阪府)整形外科の中瀬尚長部長は「足首の関節の変形が原因。手術が必要なこともあります」と警鐘を鳴らす。

捻挫などの後に発症

 変形性足関節症は、足首の関節の軟骨がすり減ったり、骨が変形したりする病気だ。明らかな原因がなく、加齢とともに起きる1次性と、骨折や捻挫の後や扁平(へんぺい)足に伴って起きる2次性があるが、7~8割が2次性だと中瀬部長は話す。捻挫は身近なケガだけに、つい軽症と考え、治療が中途半端になりがちだ。

 「靱帯(じんたい)が緩んだままでは足首をしっかり固定できず、関節が変形し、隙間が狭くなったり消失したりして痛みが起きるのです」(中瀬部長)

 患者のほとんどが「10年ほど前から痛い」と言うほど、ゆっくりと進行する。痛みが強くなっても1~2年過ぎていることが珍しくなく、それが重症化を招く。

弱い痛みでも危険

 O(オー)脚や扁平足、足首の腫れやぐらつき(靱帯の緩み)を診断し、レントゲン検査を行う。痛みや変形が軽度であれば足首を固定するサポーターや、関節の角度を矯正する靴の中敷などを使って進行を抑え、湿布薬や痛み止めを飲む。強い痛みと変形を伴う場合は手術を行う。手術には荷重のバランスを整えるために骨を切って角度を変える関節形成術と、足首が動かないように止める関節固定術がある。

 「症状が中期なら軟骨を生かして足首の動きを維持する形成術を、末期の場合は関節を90度前後の角度で固定します。後者の場合、階段は上れても畳の生活や和式トイレの使用に支障を来します」(中瀬部長)

 足首の痛みは膝や腰とは異なり、弱い痛みでも重症を伝える危険サイン。特に動作の初めに生じるなら要注意、と中瀬部長は指摘する。捻挫の経験があり、突然、痛みを感じたら足専門の整形外科医を受診することを勧めている。足の整形外科医は「日本足の外科学会」の公式サイトに載っている。

(編集部)

2013年7月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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