2014年08月11日 06:00 公開

薬による肝障害―進行すると湿疹、微熱、だるさ

サプリメントでも可能性

顔の湿疹も症状の一つ(画像はイメージ)
顔の湿疹も症状の一つ(画像はイメージ)

 薬やサプリメント(栄養補助食品)を服用していると、肝臓に障害を起こすことがある。薬物性肝障害と呼ばれるもので、見逃していると重症化して劇症肝炎を起こすケースもある。東京女子医科大学消化器内科の橋本悦子教授に、注意すべきことを聞いた。最初は無症状だが、進行するにつれて湿疹、微熱、だるさが出てくるのが特徴という。

多くはアレルギー

 薬物性肝障害は病名の通り、薬によって起こる肝臓の障害。副作用で起こることもあるが、ほとんどはアレルギーが原因だという。「薬によるアレルギー反応は全ての人に起こるわけではなく、一部の人で服用後1カ月以内ぐらいに起こるケースが多い。原因となる薬は個人の体質によって異なり、どの薬でも起こる可能性はあります」と橋本教授。市販薬や漢方薬、あるいは健康維持を目的に服用しているサプリメントでも起こる可能性があるようだ。

 最初は無症状で、血液中の肝機能の検査値が高くなるだけなので気付きにくいが、進行するにつれて手や顔の湿疹、微熱、倦怠(けんたい)感などが出てくる。重症化すると尿が濃くなったり黄疸(おうだん)を伴ったりするようになる。まれに、劇症肝炎になる恐れもあるという。

 「処方薬を服用していて体調の異常を感じたときは、受診している医師に相談するのが第一です。その際、服用している薬を記したお薬手帳を提示してください。市販薬やサプリメントの場合は、最寄りの内科を受診するとよいでしょう」(橋本教授)

 診断では、血液検査で肝機能の状態を診るとともに、ウイルス性肝炎やアルコール性肝炎など他の肝臓病がないことを確認した上で、アレルギー反応の検査が行われる。

 「薬物性肝障害と分かれば、原因となっている薬をやめるのが治療の基本です。通常はやめると1週間ほどで肝機能は改善します。治療上どうしても必要な薬の場合は、違う成分の薬に替えてもらうようにしてください」と橋本教授はアドバイスする。また、薬を服用していて飲酒すると、アルコール性肝炎を併発しかねないのでやめるよう付け加えている。

(編集部)

2013年8月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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