2014年08月26日 06:00 公開

ダイエットで皮膚病―胸や首に網目状の発疹

血糖値異常も関連か

 突然の激しいかゆみとともに、胸や首に網目状の赤い発疹ができる皮膚病を、色素性痒疹(ようしん)という。特に若い女性に多い病気で、急激なダイエットや糖尿病による血糖値異常などが原因と目されている。慢性化すると色素が沈着して皮膚が黒ずむこともあるため、注意が必要だ。埼玉医科大学総合医療センター皮膚科の寺木祐一准教授に聞いた。

再発しやすい

 色素性痒疹の発疹は全身に症状が見られるじんましんなどとは異なり、胸や首回りだけに現れるのが大きな特徴。寺木准教授は「原因はまだよく分かっていませんが、これまでの統計によると、過度なダイエットや糖尿病による血糖値異常と関連があると考えられています。ここ20年間でこの病気が増加した要因の一つには、若い女性の間でダイエットが盛んになったことが挙げられます」と指摘する。

 ストレスやうつ病など、精神的な要因で体重が減少したことによって発症することもあるという。

 1週間ほどで症状は軽減するが、再発を繰り返すことが多く、そのたびに痕が残ってだんだんと皮膚が黒ずんでくるため、美容面で悩んでいる患者も少なくない。

ステロイドやかゆみ止め効かない

 治療では、通常の湿疹で使用するステロイドの塗り薬やかゆみ止めの抗ヒスタミン薬などは効果がなく、抗生物質のミノサイクリン(商品名ミノマイシンなど)が主に使われている。また、生活習慣の改善も重要だ。

 寺木准教授は「ダイエットなどの食事制限の中止はもちろん、血糖値異常の原因となるような不規則な食生活、清涼飲料水の飲み過ぎなども再発の原因となるので、注意してください。糖尿病が原因ならその治療を行います」と説明する。

 再発による色の濃い色素沈着は非常に治りにくい。ここ最近、1カ月に5キロ以上の急な体重減少などがあり、疑わしい症状が出た場合には早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けることが大切だ。

(編集部)

2013年9月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)