2014年09月01日 06:00 公開

睡眠薬とうまく付き合う方法、依存にならないには?

不眠や不安、いら立ち

 不眠症に悩み、睡眠導入薬を服用している人は少なくないが、こうした睡眠薬を使う上で気を付けたいのが「睡眠薬依存」だ。依存が生じると使用をやめたときに禁断症状が出てくることがあり、特に長期間常用していると起こりやすい。長く用いる場合には上手に付き合うことが大切だ。そうならない方法について、国立精神・神経医療研究センター病院(東京都)精神生理研究部の三島和夫部長に聞いた。

注意すべきは増量と禁断症状

 三島部長は、睡眠薬依存の症状には主に2種類あると話す。「一つには、睡眠薬に対する耐性ができて従来の服用量では足りなくなり、増量するケース。もう一つは、睡眠薬の服用をやめたときに禁断症状が出てくるケースです」

 主な禁断症状は、不眠や不安感、イライラ感が出てくるものだ。他に知覚過敏や動悸(どうき)などを伴う人もいる。

 「睡眠薬にはいろいろな種類がありますが、ベンゾジアゼピン系の薬が依存症状を伴いやすいことが分かっています。ただし、この睡眠薬は安定剤の作用もあるので効果が高く、広く用いられています」(三島部長)

 最近では、効果があって依存性が比較的少ないとされる睡眠薬(非ベンゾジアゼピン系の薬やメラトニン受容体作動薬など)もあるという。

最小限で生活改善を

 睡眠薬を常用する場合は、まず依存する可能性があることを認識するのが第一だが、不眠症の治療に欠かせないのも事実だ。ではどのように対応すればよいのか。

 三島部長は「睡眠薬の服用量は必要最小限にし、不眠の根本的な原因を解消することを心がけるべきです」と助言する。

 例えば、生活習慣が原因の場合はそれを改善する。また、うつ病などの病気が原因であるならば、その治療を徹底するとよい。

 「それとともに医師とよく話し合って、自分の不眠タイプにあった睡眠薬を処方してもらうとよいでしょう」(三島部長)

 医師とよく相談するのは、睡眠薬をやめるときも同様。素人判断で急にやめると禁断症状を起こしやすいという。

 三島部長は「睡眠薬は心配しながら服用すると効果はでにくいので、過度に神経質にならないで適切な対応を」と助言する。

(編集部)

2013年9月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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