2014年09月25日 06:00 公開

止まらぬげっぷやおなら...原因は「呑気症」かも

歯をかみしめる癖ある人は要注意

Thinkstock/Getty Images
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 おなかの張りを感じ、げっぷやおならがたくさん出る、といった症状に悩まされ、医療機関を受診しても治らない。このような人は、もしかすると「呑気症(どんきしょう)」という病気かもしれない。無意識に唾液とともに空気をのみ込んでしまうストレス性の病気で、歯を食い縛る、かみしめる癖がある人は要注意だ。ベイサイドさちクリニック(横浜市)の小野繁院長に聞いた。

ストレスが主因

 呑気症は「かみしめ呑気症候群」とも呼ばれる。小野院長は「患者のほとんどが、無意識に歯をぐっとかみしめる癖が付いています」と説明する。

 歯をかみしめてしまう習慣は主にストレスによるもので、「仕事が多忙だ」「最近、大きな環境の変化があった」と答える患者が多いという。「人間は歯をかみしめると、反射的に唾液を飲み込みます。その時、一緒に空気も飲み込んでしまうため、頻繁に歯をかみしめる人では胃腸に空気が過剰にたまり、おならやげっぷがたくさん出るのです」(小野院長)

 このほか、吐き気や食欲不振、げっぷやおならで自分が臭うのではないかという強迫感に悩まされる精神的な症状、かみしめる動作による肩凝り、頭痛や眼精疲労、顎やこめかみの痛みなどが引き起こされる場合もある。

 小野院長は「逆流性食道炎や顎(がく)関節症、過敏性腸症候群、うつ病などと間違われる場合も少なくありません」と指摘する。

マウスピースで治療

 治療では、「スプリント」と呼ばれるマウスピースを前歯に装着し、歯のかみしめを防ぐ。マウスピースは、厚さ0.5~1ミリ程度と薄く、色も透明なため、日常生活でも違和感なく使用でき、健康保険が利用できる。

 うつ病、不安障害などを合併している場合は、その治療も同時に行う。「症状が気にならなくなった」と患者自身が実感できれば、基本的に治療は終了という。

 日常生活では、かみしめ動作の原因となるストレスをためないことが最も大切だ。加えて、小野院長は「パソコンなどでうつむき姿勢を長時間続ける、ガムをかむ、早食いなどの習慣は唾液を飲み込む動作を誘発するので注意してください」と呼びかけている。

(編集部)

2013年10月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)