2014年11月25日 10:30 公開

「抗生物質は喘息や頭痛、花粉症も治せる」ウソ? ホント?

英公衆衛生局の調査から

<strong>抗生物質は頭痛に効くのか?</strong>(Thinkstock/Getty Images)※写真はイメージ
抗生物質は頭痛に効くのか?(Thinkstock/Getty Images)※写真はイメージ

 抗生物質(抗菌薬)はさまざまな病気に対して処方されているため、"万能薬"と信じている人が少なくないようだ。英公衆衛生局(PHE)は11月18日、15歳以上の自国民1,625人を対象に調査したところ、「抗生物質で喘息(ぜんそく)や頭痛、花粉症も治療できる」と信じている人が一定数いることが分かったと発表した。抗生物質で対処できるのは細菌のみだが、ウイルスや真菌(カビ)にも有効と考えている人も25~40%に上ったという。関係者は「抗生物質が万能薬との誤った認識は、動かしがたい都市伝説となっている」とし、さらなる啓発が必要との見解を示している(見出しの質問の答えは「ウソ」)。

英国民1,625人に対面調査

 今回の調査は、年齢、性別、勤務状況、居住地などを調整して選ばれた15歳以上の英国人1,625人へ対面インタビューで行われた。

 主な結果は以下の通り。いずれも誤った認識、もしくは好ましくない行動だ(数字は全て回答者における割合)。

  • 治療しなくても回復するせきや鼻水で抗生物質を使っている人...10人に4人
  • 耐性菌が簡単に人から人へ感染しないと考えている...90%
  • 健康な人は耐性菌を保菌しない...7人に1人
  • 抗生物質によって自分の免疫機能が低下する...50%
  • 抗生物質でウイルス感染症も治療できる...10人に4人
  • 昨年、使わなくても治るのにせきなど風邪の症状で抗生物質を使った...10人に4人
  • 抗生物質が炎症も抑える...17%
  • 抗生物質が喘息、花粉症、頭痛の治療もできる...各4%
  • 抗生物質がアレルギー症状に効く...10人に1人以上
  • 抗生物質が真菌(カビ)感染症に効く...25%
  • 自分に処方されたものでない抗生物質を使った(前回処方の残り、家族や友人のもの、ネットで海外から入手など)...15~24歳の10人に4人

 英公衆衛生局のCliodna McNulty氏は、調査結果について「抗生物質が万能薬との思い込みは、動かし難い"都市伝説"となっている」と指摘。抗生物質とはどういうものか、自分たちがどういう状態のときに使うものなのかを、より積極的に啓発していく必要があると述べている。

 同局公式ブログでは同日、「抗生物質耐性を気にかけなくてはならない10の理由」と題した記事を掲載。耐性菌の出現によって使える抗生物質がなくなった場合、医療事情は1930年代にまで逆戻りすると警告している。

(編集部)

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