2015年01月15日 10:30 公開

和食の効果を検証、学会が「京都和食宣言2015」

研究結果も紹介

 健康志向の高まりと同調するように、世界的に愛されている和食。2013年には「和食 日本人の伝統的な食文化」(特定の料理でなく食事をめぐる文化)が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。日本病態栄養学会は1月10日、京都市で開いた会合で、和食の健康に与える効果を検証し、国内外に発信するという「京都和食宣言2015」を採択した。会合では、京都の老舗料亭「菊乃井」の主人らも講演。和食に関する研究結果も紹介された。

和食のエビデンス構築など目指す

 和食の世界的人気の一翼を担っているのが健康性。欧米食などに比べて健康を維持したり、増進したりする効果が高いとされている。しかし、和食の健康効果に関するエビデンス(根拠となる研究結果)は必ずしも十分ではなかった。

 今回の宣言は、無形文化遺産への登録でさらに注目度が高まる中で、(1)和食の評価、(2)和食の優れた点の見直し、(3)和食のエビデンスの構築、(4)健康に寄与する和食の次世代への継承―を目的にしているという。

 宣言を行った京都大学医学部の稲垣暢也教授(糖尿病・内分泌・栄養内科学)は「国民の生活の質を向上させるために、たゆまぬ努力を続ける」と述べた。

ダシで満腹感持続か

 なお、和食は会合のテーマの一つで、料亭「菊乃井」(京都市)主人の村田吉弘氏らが和食文化に関する講演を行ったほか、武庫川女子大学国際健康開発研究所(兵庫県西宮市)の家森幸男所長らによるシンポジウム「和食を科学する」が開かれた。

 その中で家森所長は、食事で大豆を多く取る人ではそうでない人に比べて野菜や魚を食べる量が多く、血糖値が正常である割合が高かったとする国内の調査結果を紹介。大豆を中心とした和食は、倹約遺伝子を持つ日本人にとって健康に資する理にかなったものと評価した。

 また、味の素イノベーション研究所(神奈川県川崎市)の近藤高史・主席研究員は、和食の基本であるダシに胃排出遅延作用、つまり消化を遅らせる作用があり、総カロリーが低い和食に満腹感を持たせる働きがあることを示唆した研究結果を報告した。

(編集部)

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