2015年04月09日 06:00 公開

がん患者は青魚食べない方がいい? オランダ研究

抗がん剤の効果弱める可能性

 青魚に多く含まれているドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)などの不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)は、体にさまざまな良い影響を与えることが知られている。ところが、抗がん剤の治療を受けているがん患者には、オメガ3脂肪酸が悪影響を与えるようだ。この研究結果を、4月2日発行の米国医師会がん専門誌「JAMA Oncology」(電子版)に報告したオランダがん研究所のエミール・フースト氏らによると、青魚や魚油サプリメントを取っている人では、オメガ3脂肪酸の中でも抗がん剤の効き目を弱めるヘキサデカテトラエン酸が長い時間体にとどまっていたという。

ニシンやサバはNG、マグロやサケはOK

 ヘキサデカテトラエン酸はオメガ3脂肪酸の一つで、他のオメガ3脂肪酸と同じく青魚や魚油に多く含まれている。マウスの実験では、非常に少ない量(魚油なら1マイクロリットル)でも抗がん剤の効き目を弱らせることが指摘されている。

 フースト氏らは今回、健康なボランティア30人に魚油、20人に魚を食べてもらい、その後に血液中のヘキサデカテトラエン酸の濃度を測定した。その結果、魚油を10ミリリットル取った後に血中濃度が上がり、魚油を取る前の値に戻るのに8時間かかった。魚油を50ミリリットルに増やすと、血中濃度が上がっている時間も延長したという。

 また、魚はニシン、サバ、マグロ、サケのうち前2種類でヘキサデカテトラエン酸が多く含まれており、食後の血中濃度もニシンとサバで明らかに上昇。マグロでは影響が見られず、サケでは短時間の弱い上昇が示された。

「抗がん剤開始前日~終了翌日は魚油取らないで」

 フースト氏らは、今回の結果について「魚油を取りながら抗がん剤治療を行うことに対し、懸念を提起するもの」と指摘。「さらなるデータが得られるまでは、がん患者に対し抗がん剤治療を始める前日から終了の翌日まで、一時的に魚油の摂取を中止することを勧める」としている。

 なお、フースト氏らが2011年11月にオランダ・ユトレヒト大学医療センターを受診したがん患者に行ったアンケート結果によると、11%(118人中13人)がEPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸を含むサプリメントを常用していたという。

(編集部)

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