2015年06月10日 06:00 公開

手術で改善する可能性がある認知症「知らない」が9割

ジョンソン・エンド・ジョンソン調べ

 超高齢社会を迎えている日本にとって、問題の一つが認知症の増加。その半数以上を占めるアルツハイマー病などは治療法がないが、数は少ないながら手術で改善する可能性がある認知症「特発性正常圧水頭症」(iNPH)をご存じだろうか。ジョンソン・エンド・ジョンソン・メディカルカンパニーが一般男女1,000人を対象にアンケート調査を行ったところ、9割の人がこの病気を知らないことが分かった。

たまった髄液が脳を圧迫

 国内の認知症患者は、2012年で65歳以上高齢者の約7人に1人に当たる約462万人に上り、2025年には約700万人になると推計されている。2009年に熊本大学が行った調査では、アルツハイマー病が56%、レビー小体型認知症が17%、脳血管性認知症が10%を占め、これらは症状を改善する治療法がない。そのため、認知症になると治らないと思いがちだが、手術で改善する可能性がある認知症もある。その一つが、特発性正常圧水頭症だ。

 特発性正常圧水頭症は、頭蓋骨の中に髄液がたまることで脳が圧迫され、足元がふらつく、認知症、尿失禁などの症状が出る原因がはっきりしない難病だ。認知症と診断された患者の5%が、この病気によるものと考えられている。たまった髄液を正常に巡るようにする手術「シャント術」で症状が治る可能性が示されている。

 しかし、2014年6月13~14日に1,000人(男女ともに500人ずつ)を対象に行った今回の調査で「特発性正常圧水頭症を知っているか」と聞いたところ、「以前から知っていた」と回答した人はわずか9.9%で、「知らない」が9割以上を占めた。これは2013年に行った前回調査と(「知らない」が91.1%)とほとんど変わっていない。

 また、この病気で受診すべき診療科は脳神経外科または神経内科だが、身近な人が認知症にかかった場合、そのどちらかを受診すると回答した人は計45.0%。それ以外は、「かかりつけの医院で受診」(22.7%)、「分からない」(18.2%)、「専門の病院で受診(精神科)」(12.3%)、「受診せずに、高齢者介護施設などを利用する」(1.0%)などと答えている。

 現在、特発性正常圧水頭症の疑いがある患者は、高齢者の1.1%に当たる36万人程度と推定されており、認知度の向上と診療の普及が急がれる。

(あなたの健康百科編集部)

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