2015年10月07日 06:00 公開

男女交際を望まない高校生が増加、理由は「面倒くさい」

岩手県内の調査

 男性の"草食化"が指摘されるようになって久しいが、それは本当なのか。岩手県内の思春期支援を目的とした「いわて思春期研究会」のメンバーらは、同県内の高校生を対象に調査した結果、男女交際を望まない高校生が増加しており、その理由で「面倒くさい」が最も多かったと、8月29~30日に大津市で開かれた日本思春期学会の会合で報告した。その一方で、セックスの規範意識は女子よりも男子で低いことも明らかになっている。

多忙やスマホが原因か

 今回の調査は、「岩手県高等学校教育研究会」がいわて思春期研究会と共同して2013年に実施したもの。岩手県内の全日制高校78校、生徒9,055人を対象にアンケート調査をし、96.8%の有効回答率を得た。結果は、2001年に行われた同様の調査(以下、前回調査)や2011年の「第7回青少年の性行動全国調査」(以下、全国調査)の結果と比較した。

 その結果、男女交際を望んでいる生徒は、男子が57%、女子が48%であり、男女とも70%を超えていた前回調査より大幅に減少していた。交際を望んでいない生徒は男女とも2割程度おり、その理由として最も多かったのは「面倒くさい」で、次いで「関心がない」。高校生の男女交際でどこまで許されるかについては、「キスをする」(男子46%、女子36%)、「セックスをする」(同32%、28%)の順に多く、前回調査と逆の結果だった。
 セックスについて、「関心がある」が男子で6割を占めた一方、女子では3割にとどまった。また、「嫌悪している」女子が6.6%と男子(2.4%)に比べ多く、恋愛に求めるものの男女差が現れている結果となった。

 報告した佐藤卓氏(岩手県環境保健研究センター地球科学部首席専門研究員)は「男女交際を望んでいる生徒はこの10年間で減少していた。多忙な高校生活や、スマートフォンなどの普及によるコミュニケーション形態の変化がその要因として考えられる」と。

"できちゃった婚"に寛容

 調査項目は、2011年の全国調査と同様、①愛情がない性交(愛情規範)②金品の授受を伴う性交(売買春規範)③恋人以外との性交(モノガミー規範)④知り合ってすぐの相手との性交(交際期間規範)⑤妊娠をきっかけとした結婚(結婚契機規範)―の5項目とし、「構わない」「どちらかといえば構わない」「どちらかといえば良くない」「良くない」の4択で回答を求めた。

 「構わない」が最も多かったのは⑤の16.4%で、他の4項目に比べていわゆる"できちゃった婚"に対して寛容なことが示された。男女別・学年別の検討では、⑤については差がなかったが、①~④に関しては「構わない」とする割合が男子で高く、学年が上がるほど増加した。

 野口氏は「男子は女子に比べ、性交に対する規範意識が低いことが明らかになった」と指摘。また、妊娠をきっかけとした結婚への寛容さは避妊の軽視につながる可能性もあり、規範意識と性行動の関連を分析して対応を考える必要があるとの見方を示した。

(あなたの健康百科編集部)

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