2015年12月24日 19:00 公開

"寝る子は育つ"は本当! 脳に好影響な仕組みとは?

12月17日放送NHK「カラダのヒミツ」より

 睡眠は成長や健康にとってとても重要なのは、今や常識となっている。では、なぜ重要なのか。12月17日放送のNHK・BSプレミアム健康情報番組「カラダのヒミツ~美と若さの新常識~」の最終回では、"寝る子は育つ"の仕組みが紹介された。人間の行動をつかさどる脳は、寝ている間に体にとってプラスの働きをしているのだという。つい寝不足に陥りがちな年末年始だが、健康のためにはまず睡眠を取るのが一番のようだ。

脳の半分は脂

 番組ではまず、脳の半分が脂(リン脂質)でできていることを紹介。順天堂大学医学部の坂井健雄教授(解剖学・生体構造科学)によると、脳に約1,000億あるとされる神経細胞のニューロンは、表面が脂の膜で包まれているという。さらに、情報を送り出す「軸索」の周りをグリア細胞という脂が包んでいて、情報を伝える電気信号が漏れないよう絶縁。そのため、時速360キロという驚異的な伝達速度を実現していると説明した。

 続いて、栃木県にある豆腐メーカーが、専門医の協力を得て、脳を模した型を使った脳そっくりの"脳豆腐"づくりに挑戦する様子を紹介。脳の表面の感触は絹ごし豆腐に近いが、硬さは木綿豆腐に近いそうで、スタジオで"脳豆腐"に触った司会の後藤雄基さん(フットボールアワー)は「思ってたより硬い」と驚いた。

 さらに番組では、豆腐と納豆のみそ汁、カカオ入りスペシャルソースがかけられたとんかつなど、脳を活性化する理想の食事が紹介された。

睡眠学習は「効果なし」

 睡眠と脳の関係については、杏林大学医学部の古賀良彦教授(精神神経科)が解説。睡眠中に脳は情報を整理し、スキルアップするという。番組では、男女4人にタイピング速度を測る実験を行い、睡眠前と睡眠後の回数を比較してみた。その結果、眠っただけで全員のタイピング回数がアップするという驚きの結果が出た。

 古賀教授は、睡眠中に脳が効果的に指を動かす方法をプログラムし直しているそうだ。睡眠中の脳は休んでいる時と働いている時があり、両方を繰り返すうちに記憶が整理されて、スキルもアップして翌日の生活に役立つというのだ。「寝たもの勝ちです!」と古賀教授は睡眠効果に太鼓判を押す。

 ちなみに、睡眠学習テープの効果について、古賀教授は「ない」と即答。学習は目が覚めている間にすることで、睡眠中にいろいろなことを叩き込んでも覚えるはずがない、非常識で睡眠には悪いと解説した。

 このほか番組では、睡眠中の脳の中では「脳脊髄液」が起きている間にたまった老廃物を流し出していることを紹介。老廃物の中には、神経細胞を破壊してアルツハイマー病を引き起こす「アミロイドβ(ベータ)」も含まれているという。米国の研究によると、睡眠に障害を抱えた人は、認知症になるリスクが1.5倍高くなるそうだ。

 今回の放送は、NHKの番組オンデマンド配信サービス「NHKオンデマンド」で配信中。

(萩原忠久)

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