2016年01月21日 19:30 公開

子供の発熱、厚着は逆効果の場合も...対処法を紹介

1月16日放送NHK・Eテレ「チョイス@病気になったとき」より

 1年で寒さが最も厳しくなるこれからの時期、特に小さな子供は、発熱することも。そんな時、親はうろたえてしまうもの。1月16日放送のNHK・Eテレ「チョイス@病気になったとき」では、子供が急に発熱した時の対処法が紹介された。熱が上がりきったら厚着は逆効果なので薄着にするなど、覚えておけばいざという時に役立ちそうだ。

「氷枕や冷却シートは効果薄い」

 発熱には、早めに対処しないといけないものと、そうでないものの2種類があるという。番組では、とりうみ小児科(千葉県白井市)の鳥海佳代子院長が「38度以上の熱が続いても、食欲があって、元気で機嫌が良い場合は急いで医療機関に行く必要はありません」と説明し、次のような対処法を紹介した。

  • 太い動脈が通る首の横、脇の下、脚の付け根を濡らしたタオルなどで冷やす
  • 熱が上がり切ったら厚着は逆効果なので薄着にする
  • 飲みたいものを与えて水分補給をする
  • 食事は無理に取らせなくてよい

 子供が寒がって震えていると、心配になってつい厚着をさせてしまいがち。だが、震えや悪寒がしている時はよいが、熱が上がり切ったら熱が体にこもってしまうので、薄着にして熱が逃げるのを助けてあげるとよいそうだ。また、氷枕や冷却シートは体温を下げる効果は薄いとのこと。

 司会の星田英利(元ほっしゃん。)さんが「小さい時は、(良くなるまで)ずっと布団に入って暖かくしてなさい! と親に言われていた」と語っていたように、過去の常識が覆った新事実と言えるだろう。熱が上がり切ったかどうかは判断が難しいところだが、鳥海院長は顔が赤くなって、手足が熱くなっている状態と説明した。

 また、水分を補給する場合は、電解質やミネラルが入った子供用のイオン飲料や経口補水液(医師と相談)が良いそうで、母乳もOKだという。ただし、たくさん飲むと吐きやすいため、少しずつ飲ませた方がよいと鳥海院長は話した。

すぐに受診すべきケースは?

 続いて番組では、すぐに医療機関で診察を受けた方がよい発熱の例を紹介した。

  • 38度以上の発熱でぐったりして顔色が悪い
  • 激しい嘔吐(おうと)や下痢を繰り返す
  • せき込んだり、胸がゼーゼーしていて眠れない
  • 水分を受け付けない
  • 月齢5カ月未満の乳幼児
  • 色の濃いおしっこが何度も出たり、12時間以上おしっこが出なかったりする

 中でも、(1)の場合は感染症、(2)の場合はウイルス性胃腸炎、(4)と(6)の場合は脱水症状に陥る可能性があるので、できるだけ早く受診した方がよいという。

落ち着いて対処したい「熱性痙攣」

 次に番組では、すぐに受診した方がよい症状の一つとして「熱性痙攣(けいれん)」を紹介した。乳幼児が高熱を出した時に起こる痙攣や意識障害のことで、脳が未熟なので高熱を出すと電気信号をうまく調節できず、筋肉に勝手な指令を出してしまうために起こると考えられている。

 対処法は以下の2点が挙げられた。

  1. 平らな場所に寝かせて衣類を緩め、絶対に体を揺すってはいけない
  2. 嘔吐した場合に喉を詰まらせないために顔を横に向ける

 ただし、痙攣が続く時間と様子をチェックすることが重要で、5分以上続けて何度も起きたり、痙攣に体の左右差がある場合は別の病気の可能性もあるので要注意という。

免疫力は闘い繰り返して付いていく

 最後に鳥海院長が「熱を出しているのは、子供が病原体と闘っている証し。いろんな闘いを繰り返して子供は免疫力を付けていきます。熱をあまり怖がり過ぎないことが大事」とアドバイスすると、星田さんは「闘えば闘うほど強くなるんだから、親は闘いを見守ってやる方がいいんだね」と話した。

 番組では子供の発熱で対処に困った時、小児科医や看護師に相談できる「小児救急電話相談#8000(全国共通、都道府県によって実施時間が変わる)」と、該当する症状を入力することで受診すべきか目安が分かるホームページ「子どもの救急(kodomo-qq.jp)」を紹介した。

 この内容は、1月22日午前0時から再放送される予定。次回の1月23日放送は、この時期気になる「手荒れの悩み」をテーマに、手荒れに潜む思わぬ病気や、ちょっとしたことで改善する知恵を紹介するという。

(萩原忠久)

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