2016年02月25日 06:00 公開

世界の2人に1人が近視の時代に―50年以内、豪研究者ら推計

 今後50年以内に近視の人は約50億人まで増え、世界人口のほぼ半数を占めるようになるとの推計が、2月12日発行の米国眼科学会誌「Ophthalmology」(電子版)に報告された。オーストラリアの研究者らが、世界各国から集めた145件の研究データを分析して導き出したもので、白内障など失明する危険性の高い病気に進行しがちな「強度近視」の人口は、近視の人の5人に1人を占めるとの予測も示されている。

強度近視は50年間に7.5倍に増加

 今回、世界の近視人口の推計を報告したのは、オーストラリア・ブライアン・ホールデン・ビジョン研究所のブライアン・ホールデン氏が率いる国際研究チーム。1995年以降に発表され、一定の質を満たした日本を含む各国の研究データ145件を分析し、2000年から2050年までの近視(マイナス0.50D超)と強度近視(マイナス5.00D超)の人口を推算した。

 その結果、世界の近視人口は2000年の14億600万人(世界人口の22.9%)から2050年には47億5,800万人(同49.8%)へと、劇的に増加することが予測された。また、近視性黄斑変性や白内障、緑内障、網膜剥離など失明になる危険性を伴う深刻な病気に進行する可能性のある強度近視も、2000年の1億6,300万人(同2.7%)から2050年には9億3,800万人(同9.8%)へと7.5倍に増え、近視人口の5人に1人を占めることになると推定された。

近視が失明の原因トップになる可能性も

 なお、以前から日本や韓国など東アジアでは近視の人が多いことが知られている。今回報告された10年ごとの地域別の推計値も、これら2カ国やオーストラリアなどを含むアジア・太平洋の高所得国グループで突出して高かった。同グループでは2000~2009年の時点で既に近視の人の割合が46.1%を占め、2050年には66.4%に達すると予測されている。

 一方、これまで近視の人の割合が比較的低いとされたアフリカでも、この50年間に東アフリカ地域では3.2%から22.7%に、西アフリカ地域では5.2%から26.8%に増加するとされ、既に近視の人が多かった他の地域との差が縮まる可能性が示された。

 ホールデン氏らは「今後、近視は世界の失明原因でトップになる可能性がある」と指摘。全世界で目のケアへの取り組みを加速させる必要があるとしている。

(あなたの健康百科編集部)

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