2016年03月11日 06:00 公開

女子高生よ、「病理医」を目指そう! アニメ動画で情報発信

ナレーションはセクシーアイドル麻美ゆまさん―NPO法人PathCare

 医師の中に「病理医」という専門医が存在することを知っているだろうか。放映中のテレビドラマ『フラジャイル』で男性アイドルグループTOKIOの長瀬智也さんが演じる主人公、と言えばわかるかもしれない。ドラマにもあるように、病理医はさまざまな病気の最終的な診断を担う重要な存在だ。しかし、わが国の病理医不足は深刻で、現在2,300人ほどしかいないという。そこで、若い世代にもっと病理医のことを知ってもらい、将来の職業として考えてもらいたい―そんな願いが込められた、女子高生がターゲットのアニメーション動画が制作され、3月9日からYouTube などで公開された。動画のタイトルは「夢のしっぽ」(第1話:4分45秒)。ナレーションはセクシーアイドルの麻美ゆまさん、イラストは徳地満加さん。

ワークライフバランスとりやすく女性医師の活躍が期待される診療科

 「夢のしっぽ」を制作・公開したのは、特定非営利活動法人がんの早期診断・治療に必要な病理診断の総合力を向上させる会(以下、NPO法人PathCare)。同NPO法人によると、米国では病理医は"Doctors of Doctors(医師の中の医師)"と呼ばれるほど重要視されている専門性の高い専門職。一方で、比較的ライフワークバランスもとりやすく、女性医師の活躍が期待される診療科でもあるという。また、ひとくちに「病理医」といっても、実際に病気になった人の病理診断を担うだけでなく、基礎医学の研究の道などもあり、キャリア形成に多くの選択肢がある職業という点も魅力だとしている。 

 最近は、テレビドラマ『フラジャイル』や、その原作マンガ『フラジャイル 病理医京一郎の所見』(『月刊アフタヌーン』(講談社)で連載中)などを通じて認知度は向上しつつあるようだが、現在もわが国の病理医不足は深刻で、その数は2015年11月時点で2,316人のみだという。産科医や小児科医の不足が叫ばれて久しいが、数でいえば病理医はそれよりもはるかに少ない。さらに、日本の病理医の高齢化も進んでいて、特に若手が少ないことが問題となっているという。

 今回、公開されたアニメーション動画「夢のしっぽ」は、これから職業を選択する女子高生に病理医について知ってもらうために制作された。主人公は17歳の女子高生。普段元気な母親に乳がんが見つかり、母親と共に不安な日々を過ごすが、病理医の神崎先生との出会いをきっかけに治療に前向きに取り組めるようになり、女子高生は病理医の仕事に興味を持つ―というストーリー。現在公開中の第1話に続き、順次2話以降が公開される。

 ナレーションを担当した麻美ゆまさんは、セクシーアイドルとして活躍。AV女優やグラビアアイドルなどで構成されたアイドルグループ「恵比寿マスカッツ」の二代目リーダーとしても知られる。麻美さんも、2013年に卵巣境界型悪性腫瘍が見つかり、卵巣と子宮の全摘出術や抗がん剤治療を受けた経験の持ち主。同年冬に芸能活動に復帰後は、がん啓発を目的としたチャリティーライブに出演するなど、若い世代のがん患者支援を中心とした活動に積極的に参加している。

 なお、同法人ではこれまでにも、現役病理専門医が高校へ出張して行う「病理診断体験セミナー」を継続的に実施。医師を目指す高校生の直接的なリクルートとともに、「病理医」という職業を広く知らしめる広報活動を行っているという。職業や進路の選択に関連したサイト運営者には、今回公開された「夢のしっぽ」のアニメーションデータが無償で提供される(問い合わせはこちら)。

(あなたの健康百科編集部)

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