2016年08月30日 06:00 公開

嘔吐・下痢―子供の"もしも"に慌てない(3)

救急医が都内保育所で救急処置講座

 子供の周りは危険がいっぱい。おもちゃをのみ込んで窒息、ドアに挟んで指切断、テーブルの角に頭をぶつけて大出血、嘔吐(おうと)や下痢が止まらない、熱中症でぐったり...そんなわが子の"もしも"に慌てないための救急処置講座が、救命救急医の海老原直樹先生を講師に、東京都内の保育所で開催された。その3は感染症による嘔吐・下痢などについて。

家庭でうつし合わないようにする事も大切!

 嘔吐や下痢を起こす感染症の代表が、ロタウイルスやノロウイルスなどの「ウイルス型感染症」。発熱、嘔吐、下痢など症状が全身に出るのが特徴的だ。特効薬がないことが多く、脱水状態にならないよう水分を補うことが大切だが、自分で水分を摂取できなくなったら病院に行くべきという。

 家庭で注意する点として海老原先生は、(1)手洗い、うがいをしっかりと行う、(2)タオルを共用しない、(3)汚物の処理は手袋やマスクを装着し処理する―など、感染症をうつし合わないようにすることを挙げた。

 脱水症への処置については、「熱中症―子供の"もしも"に慌てない(1)」を参照。

 嘔吐や下痢を来す感染症で水分摂取ができなくなったら受診すべきだが、(1)普段と様子が違う、(2)体重が減った―などはさらに危険なサイン。日頃から体重を測る習慣をつけることも、いざという時の対策につながるという。

 海老原先生は「子供から大人へもうつるし、大人から子供へもうつります。"便や嘔吐物からも感染する"ということを意識してください。子供だけでなく、親もしっかり手洗い、うがいをする習慣をつけてほしい」と呼びかけた。

○参加した保護者との質疑応答

Q 特に気を付けるべきことは?
A 食べられない、水分が取れない状態なのに、病院に行かないで頑張ってしまうことです。命が危ない段階になってから病院に来るケースもあるので、そうなる前に受診してください。

(文・写真/小島領平)

熱中症―子供の"もしも"に慌てない(1)
傷、切断―子供の"もしも"に慌てない(2)
誤嚥で窒息...子供の"もしも"に慌てない(4)