2016年09月13日 06:00 公開

和食を食べると疲れが取れる!?

日本食の抗疲労効果を科学的に立証

 「和食」は、栄養学的にバランスの取れた健康的な食事スタイルとされ、ユネスコの無形文化遺産に登録されたことは記憶に新しい。健康志向の高い海外の著名人が和食を取り入れるなど、世界的にも注目度が高い。そんな日本食に、抗疲労効果があることが、大阪市立大学らの共同研究グループによって、科学的に証明された。詳細は、同大学のホームページに公開されている。

3週間の抗疲労日本食で疲労減

 日々の生活の中で私たちは、多くのストレスにさらされ疲れ切っている。こうしたストレスや疲労は、さまざまな病気の引き金となりうる。日本には、半年以上続く疲労に苦しむ人が40%近くいると言われている。医療機関を訪れる人の訴えの中で、「疲労と倦怠」は、「痛み」に次いで多いという。それにもかかわらず、「疲労」に対する本格的な取り組みや研究は、殆ど行われていなかった。

 共同研究グループが、より良い疲労回復法を探るため、過去に行った研究によると、「疲労」は、細胞の部品がさび付いたり壊れたりした状態なのだという。さび付きの予防や修復には、新しい部品をつくり入れ替えることが必要。その際にカギとなるのが食事だ。新しい部品の原料となり、部品の修復や運搬に役立つ栄養素は、抗酸化作用やエネルギーを増大させるような働きのあるものがよい。それを意識して、通常の食べ物より効果の見込める食材を積極的に摂ることがポイントだという。

 今回、共同研究グループは、日本食の健康への効果を評価する一つの試みとして、抗疲労食材を多く使った日本食のメニューを、和食料理人とともに開発。21~69歳の健常な男女24人を対象に、開発した抗疲労の日本食と、20~60代の人が普段食べているような平均的な食事(コントロール食)を、それぞれ3週間ずつ夕食時に食べてもらい、さまざまな検査を行い、抗疲労効果を比較した。

 その結果、抗疲労日本食を食べると、コントロール食と比較して、自覚できる疲労感が軽減した。また、安静時の交感神経活動が低下し、ストレスの軽減傾向が見られた。さらに、血液中の脂質代謝に関連する成分が9%低下と、改善が得られた。

 同共同研究グループは「抗疲労日本食が、日常生活での疲労やストレスを軽減させた」と、本研究の成果を評し、「抗疲労の観点から身近な食生活を改善することで、慢性的な疲労状態の予防や、日々の仕事や学業の作業能率の改善につながるのでは」と期待を寄せている。

(あなたの健康百科編集部)

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