2016年11月07日 06:00 公開

腹圧性尿失禁、手術で7割に長期的効果

 くしゃみや咳をしてお腹にグッと力が入った時に、思わず尿が漏れしてしまう「腹圧性尿失禁」。この病気は、膀胱や尿道を締めている筋肉が傷ついたり弱まったりして起こる。妊娠・出産、加齢などが影響し、中高年女性の発症頻度が高くなる。密かに悩んでいる女性も多そうだ。今回、オーストリアの研究グループが、腹圧性尿失禁の女性を対象とした手術療法の効果に関する研究結果を報告した。メッシュのテープで尿道を支える「TOT手術」を受けた腹圧性尿失禁の女性の、10年後の状況を客観的に評価したところ、その治癒率は約70%だったという。詳細は、医学誌「The Journal of urology」(2016;196:1201-1206)に掲載されている。

咳テストで客観的評価

 研究グループは、2施設で2004~05年に腹圧性尿失禁のためTOT手術を受けた女性124人を追跡し、術後10年時点における治癒率を、主観的または客観的に検討した。

 客観的治癒の評価は、膀胱内に生理食塩水300mLを注入し、ストレス検査(咳テスト)を行い、尿失禁の有無で確認した。一方、主観的治癒の評価は、複数の質問票で実施した。

 術後10年の時点で生存していたのは112人で、そのうち客観的評価のための検査が受けられたのは55人だった。客観的に治癒と判定されたのは、そのうちの38人(69%)だった。12人は治癒に至らず、5人は腹圧性尿失禁の再発または持続のため、再手術を受けていた。

 主観的評価のため、複数の質問票に回答したのは71人で、そのうち45人(63%)が自分は治癒したと報告したという。

(あなたの健康百科編集部)

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