2016年11月24日 06:00 公開

マリフアナでたこつぼ心筋症リスク2倍に

米国心臓協会学術集会の報告より

 たこつぼ心筋症は「ストレス心筋症」とも呼ばれ、ストレスが引き金となって心尖部での収縮が停止し、心臓の働きが悪くなる病気。心臓の左心室を画像検査した時に、タコを捕獲するたこつぼのような形をしているため「たこつぼ心筋症」と名付けられた。一般的に高齢の女性がなりやすいといわれているが、災害など急激なストレスがかかることで自律神経のバランスが崩れて発症するともいわれている。11月12~16日、米ニューオーリンズで開かれた米国心臓協会の会合で、マリフアナを吸っている人ではそうでない人に比べ、たこつぼ心筋症になるリスクが2倍だったとする研究結果が、米セントルーク大学ヘルス・ネットワークの研究グループにより発表された。米国では一部の州でマリフアナ使用が合法化されるなど、その使用は広がっている。しかし、マリフアナは心臓や血管に悪影響を及ぼす可能性があることを認識しておくべきだと研究グループは注意を促している。

マリフアナ歴があると若い健康な男性でもリスクUP

 米国内外で違法(一部の地域では合法的)に使用されているマリフアナが、たこつぼ心筋症を含む心血管病に関連することが指摘されている。研究グループは、米国で2003~11年に入院した患者のデータベースを使い、マリフアナ使用とたこつぼ心筋症リスクとの関連について検討した。同期間のたこつぼ心筋症による入院患者数は3万3,343人で、このうち210人はマリフアナ使用者だった。

 マリフアナ使用者は非使用者に比べて平均年齢が低く、男性の割合が高く、高血圧や糖尿病、高コレステロールなどの心血管病になる要因を合併する割合が低かった。一方、マリフアナ使用者では非使用者に比べてうつ病、精神病、不安障害、アルコール依存症、喫煙、複数の物質乱用の経験を持つ割合が高かった。

 マリフアナ使用者は非使用者と比べ若年で心血管因子が少ないにもかかわらず、心停止となる割合や不整脈の治療をする植え込み型除細動器(ICD)が必要となる割合が高かった。

 さらに解析した結果、マリフアナ使用者がたこつぼ心筋症になるリスクは、若い男性でも非使用者の約2倍であることが示された。

 「胸痛や息切れなどがあるマリフアナ使用者に対しては、医療機関を受診し、たこつぼ心筋症などの心臓病がないかどうかを診察してもらうことを勧める」とコメントしている。

(あなたの健康百科編集部)

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