2016年11月29日 06:00 公開

子どもの肥満予防に大切な生活習慣とは?

 夜寝るのが遅くなり、朝起きられない、朝食を取らないといった子どもは意外に多いかもしれない。子どもの健やかな成長にとって、生活のリズムを整えることはとても重要だ。この度、英国のロンドン大学の研究グループから、子どもの規則正しい生活を支持する研究結果が発表された。朝食を抜く、寝る時間が決まっていないなど、不規則な生活を送っている子どもは肥満になるという。研究の詳細は、11月11日発行の医学誌「Pediatrics」(電子版)に掲載されている。

朝ご飯を食べない子は肥満のリスクが1.76倍に

 肥満指数(BMI)の変化の仕方の違いが、子どもにとって心理的または社会的にどのような影響を及ぼすかについては、これまでほとんど研究されていない。

 研究グループは、今回、子どものBMIの「変化のパターン」に着目。生まれてから10年間の子どもの体重の推移からBMIの変化のパターンを見定め、生活スタイルの中で肥満につながりそうな予測因子があるか検討した。また、心理的、社会的な影響についても調べた。

 まず、英国内で行われた大規模な疫学調査データを用いて、1万6,936人の子どもを対象に、3、5、7、11歳時の身長と体重からBMIの変化のパターンを算出。パターン別に、以下の4つのグループ―変化なし(過体重・肥満ではない)83.8%、中等度の増加13.1%、過剰な増加2.5%、低下0.6%―に分類した。

 解析の結果、朝食を抜く子どもは、朝食を食べている子どもに比べて、BMIが中等度増加するリスクが1.66倍、過剰に増加するリスクが1.76倍それぞれ高かった。就寝時間が不規則な子どもの場合、決まった時間に寝る子どもに比べて、BMIが中等度増加するリスクが1.22倍、過剰に増加するリスクが1.55倍高くなった。加えて、母親が妊娠中に喫煙していると、していない場合に比べて、子どものBMIが中等度増加するリスクが1.17倍、過剰に増加するリスクが1.97倍に上昇したという。

 また、過体重の子どもや肥満の子どもは情緒が不安定で、対人トラブルを起こしやすく、幸福感、自分の身体に対する満足度、自尊心が低かった。そして、肥満の子どもは、アルコールやたばこに手を出す傾向がより強かった。

 研究グループは「今回の結果から、朝食抜き、不規則な就寝時間、母親の妊娠中の喫煙は、子どものBMI上昇の予測因子になることが分かった。そして、BMIの過剰な上昇は、子どもにとって心理的にも社会的にも不健康な状態を招いてしまうようだ。しかし、これらの予測因子は、修正可能な生活習慣である」とコメントしている。

(あなたの健康百科編集部)

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