2016年12月01日 10:30 公開

イライラ操る「アンガー・マネジメント」とは

11月27日放送TBS「健康カプセル!ゲンキの時間」より

 職場・学校や家庭、通勤電車、飲食店、SNSなどで遭遇した"ちょっとしたこと"で、ついイラっとしてしまう―そんな人も少なくないだろう。イライラは口論の原因になったり、大きな事件・事故につながったりするだけでなく、健康にも良くないといわれている。11月27日放送のTBS系健康バラエティー番組「健康カプセル!ゲンキの時間」では、怒りをコントロールする方法「アンガー・マネジメント」が紹介された。

怒っぽい人は心臓病になりやすい

 番組ではまず、怒りと健康の関係が紹介された。精神神経科専門医で杏林大学(東京都三鷹市)の古賀良彦名誉教授は「怒ると血の巡りが良くなるように思われがちですが、実際は血の巡りが悪くなります」と話す。1950年代に米国で行われた研究からは、怒りやすい性格の人(タイプA)では、穏やかな性格の人(タイプB)に比べて心筋梗塞などの心臓病にかかりやすいことが分かっっている。

 その仕組みについて、番組では次のように説明した。怒ると自律神経の一つ、交感神経が活発になって血圧を上げるよう体に指令を出す。そのため、怒ってばかりいると血圧が上がって血管にダメージを与え、心臓病や脳卒中などを招きやすい状態になってしまうのだ(ただし、日本の研究ではこの関連が認められていない)。

 タイプAの人は積極的だったり几帳面(きちょうめん)だったり、向上心にあふれていたりと良い面もあるが、やはり無用のトラブルを招く怒りっぽさはなんとか抑えたいもの。古賀名誉教授は「怒りをやりくりして怒らないように勉強することが大事」とする。それが「アンガー・マネジメント」で、番組に登場した日本アンガー・マネジメント協会(東京都港区)の安藤俊介代表理事は「私たちが怒るのは"コア・ビリーフ"が裏切られた時です」と説明した。

 コア・ビリーフとは自分が"こうあるべき"と信じているもので、自分と同じ考えや行動は許せるが、違ってくるとだんだん許せなくなり、まったく違うと完全な怒りになるという。例えば、仕事で「早めにやって」と言われた際、"早め"を5分と判断するか、数時間と判断するかで双方にギャップが生まれ、5分と判断した人間は数時間と判断した人間に対して怒りの感情を抱くというわけだ。

イラッときたら6秒数える

 アンガー・マネジメントとは、コア・ビリーフでの許容範囲を広げること。そのためには、イラっとしそうになったら「6秒数える」とよいそうだ。いきなり感情を爆発させずに6秒数え、上手にブレーキをかけてから自分の気持ちをゆっくり出すことが大事だと古賀名誉教授はアドバイスした。

 また、イラッとしたことをその場で書き留める"怒りの日記"「アンガーログ」を書くことも重要という。怒りを記録しておくことで、自分の怒りの傾向やパターンが分かり、怒ってしまうような状態にならない工夫ができると安藤代表理事は話した。

 12月4日の次回放送は「腰痛改善の新常識」というテーマで、日常に潜む意外な腰痛の引き金やぎっくり腰の治し方を紹介するという。

(萩原忠久)