NY最新健康事情
2016年12月14日 10:30 公開

NYのボランティア

 ニューヨーク(NY)では、1年を通してボランティアが盛んです。日本で生まれ育った私にとって、驚きがたくさんあります。今回、紹介するのは、ある一般の家族が長年行っている活動「モーニング・ラン」です。もともとは「ミッドナイト・ラン」という名前で夜に行っていたそうですが、活動時間を朝に変更し、それに伴って名前も変えたそうです。

裕福でないなら体力と時間で奉仕!

 「モーニング・ラン」では、個人的に企業を回って寄付物資を集め、月に1~2回、NY市の路上で(もちろん許可をもらって)ホームレスの人々に配っています。寄付で集まるのは、日常に必要な歯ブラシや歯磨き粉、新しい下着、女性の生理用品、綿棒、せっけん、そして温かいコーヒーやパン、ジュース、ソーセージ、紙コップや紙皿などです。「食事」と「衛生」が基本とのこと。

 お金を出せるほど裕福ではないけれど、何かしたい。だから、健康な私たちは体力と時間を使おう! というアイデアです。物資を寄付してくれる企業を回り、集まった物資を自分たちで配ります。

 この活動は、いつでも誰でも自由に参加できます。私たちも今年の夏に初めて参加しました。主に金曜日の夜、集まった寄付物資を袋に詰め、土曜日の朝に市内に集まり、午前9時に配り始めます。30分ほどで物資はなくなり、掃除して解散します。

 主催しているのは、子供を含めて5人の家族。一家総出で長年活動しています。この冬も活動は止まりません。子供たちは、有り余る体力をここで使うことができます。

NYのホームレスは過去最多

 1年の半分が冬のNY、大地も木々もビルディングさえも、雪と氷と風に閉ざされる感があります。そんなNYで最も大変なのは、「ホームレス」の人々かもしれません。

 今年度の統計によると、NY市内のシェルター(ホームレス緊急一時宿泊施設)に暮らす人は、過去最多の6万人に上り、そのうち2万3,000人が子供だそうです。シェルターだけでなく、低所得者層向けのアパートも次々に建てられていますが、それでも足りないとのこと。

 トランプ氏が大統領に就任する来年1月、低所得者層向けアパートのプロジェクトがどのように進められていくのか、NY州の裁量で続けてもらえるのか、全てが見えない状況に、一段と寒さが増すような2016年の冬。もうすぐクリスマスです。

スタントン治子(すたんとん・はるこ)

 1967年、神戸市生まれ。1983年からインストラクター、トレーナーの仕事を開始。体が弱かった幼少期、股関節に障害を負った10代の経験から、体の構造、健康について学ぶ。1994年、東京にてパーソナルトレーニングサービス開始。女優・大竹しのぶさんや、ヴァージン・アトランティック航空元日本支社長(現香港エリアマネジャー)のポール・サンズ、チエコ夫妻ら多くの著名人・財界人にトレーニングを提供。2014年、結婚を期にニューヨークへ移住し、同地でもパーソナルトレーナーとして活動を開始した。「STANTON'S」代表、健康運動指導士、インド中央政府認定ヨガインストラクター。