2016年12月15日 10:30 公開

胃の不調、「機能性ディスペプシア」の可能性も

12月11日放送TBS「健康カプセル!ゲンキの時間」より

 多くの人が抱える胃の不調は、まさに国民病ともいえるトラブル。仕事や宴会で胃に負担がかかる年末年始は、不調を訴える人がさらに多くなる時期だ。12月11日放送のTBS系健康バラエティー番組「健康カプセル!ゲンキの時間」では、胃の不調を特集。その中で、ストレスが原因で起こる「機能性ディスペプシア」などが紹介された。

胃粘膜に優しいヤマイモやキャベツ

 肝臓や膵臓(すいぞう)が「沈黙の臓器」と呼ばれるのと対照的に、胃は別名「おしゃべりな臓器」。不調を訴えることが多い。番組では、中村麻布十番クリニック(東京都港区)の中村光康院長が登場。胃酸が原因の胃の不調として、胃酸が食道に逆流して炎症を起こす「逆流性食道炎」、胃の内部にイボのような突起物が多発する「びらん性胃炎」を説明した。

 これらの不調から胃を守るには、胃粘液の主な成分「ムチン」を含むヤマイモやサトイモ、レンコン、ナメコなどを食べるといいそうだ。また、キャベツやブロッコリーに含まれるビタミンUも傷ついた胃粘膜の修復を促すが、ビタミンUは水溶性なので、ゆでるより蒸す方がいいと紹介された。

ストレスで胃が不調になる仕組み

 一方、ストレスが原因の胃の不調もある。人はストレスを感じると交感神経が活発になって胃の機能が低下し、食べ物を貯蔵するための拡張や消化に必要な蠕動(ぜんどう)運動が鈍くなる。その結果、胃もたれを感じたり、おなかが張って膨満感に悩まされるという。

 この症状が進行し、みぞおち付近に痛みを感じるようになると「機能性ディスペプシア」と診断される。「ディスペプシア」とは「消化不全」という意味で、内視鏡検査などを受けても胃の中に炎症などは見られないため、診断が難しいという。番組では、機能性ディスペプシアのつらさをつづったブログの筆者・梅村沙織さん(仮名)の例が紹介された。

 梅村さんは2016年1月、ウイルス性胃炎にかかり、薬で回復したものの、なぜか違和感だけが残ったという。2カ月後、食事の度に胃の灼熱(しゃくねつ)感や胃もたれ、強い圧迫感を覚えるようになったが、医師の診断は「気のせい」だった。

 半年後に症状は悪化し、つらさで目まいに襲われるようになって、体重も7キロ減った。機能性ディスペプシアと診断されたのは発症から7カ月後だった。

ストレスがストレスを生む悪循環

 機能性ディスペプシアとはどういうものかというと、正常な胃は食後すぐに上部が拡張して食べ物を貯蔵し、その後に蠕動運動が始まって消化が進むが、機能性ディスペプシアの胃は、食後すぐに食べ物が胃の底に集まって消化機能が正常に働かなくなるという。進行すると、胃酸が出過ぎているわけでもないのに激痛を感じやすくなる「内臓性知覚過敏」という症状も発症するという。

 機能性ディスペプシアの診断基準は次の通り。

  1. みぞおちの痛み、灼熱感
  2. 食後のつらい胃もたれ
  3. すぐおなかがいっぱいになる
  4. 胃に病気の原因が見当たらない

 機能性ディスペプシアについて中村院長は、ストレスがストレスを生んで症状が悪くなるので、全てが悪循環に陥ると説明。異変を感じたらすぐに消化器の専門家に相談した方がいいそうで、「ストレスを抱えている方は、話すだけでも改善することもある」とアドバイスしてくれた。

 次回の12月18日放送では、食事制限・運動なし、冷蔵庫の中身を整理するだけでできるという、驚きのダイエット法が紹介される予定だ。

(萩原忠久)

関連トピックス

関連リンク(外部サイト)