2017年01月10日 06:00 公開

中年世代も要注意、冬場のヒートショック

 急激な血圧の変化が原因で心筋梗塞などを引き起こす「ヒートショック」は、冬に多い傾向がある。高齢者に多いイメージのヒートショックだが、実際どのような人が気を付けなければならないのか。

入浴中のヒートショック関連死は交通事故死の3倍超

 冬場に多く発生するお風呂に関連した事故。その原因として、脱衣所と湯船の中の温度差が大きいことが挙げられる。こうした急激な温度変化により血圧が上下し、心臓などの血管に大きな負担がかかって、心筋梗塞や脳梗塞を起こす「ヒートショック」状態に陥ってしまう。

 東京都健康長寿医療センター研究所によると、2011年の1年間にヒートショックに関連した入浴中の急死者数は約17,000人と推計されている。交通事故による死亡者数は4,611人で、それと比べても3倍をはるかに上回る。

 入浴中の死亡事故は、気温の低い時期に多発する。東京都福祉保健局東京都監察医務院による「東京都23区における入浴中の死亡者数の推移」を見ると、入浴中の事故死は11~3月に多く、特に12月と1月に目立つ。

 最近では、ヒートショックに対する注意喚起が進み、そのおかげか、私たちの間でも、ヒートショックの危険性に対する意識は高まっている。ヒートショックに気を付けなければならないのはどのような人か。

 家庭の浴槽で溺死するケースは高齢者に多いが、厚生労働統計協会が示すデータを見ると、40歳代から徐々に増加する傾向にあるという。浴槽での溺死にヒートショックとの関連が考えられることから、ヒートショックは高齢者だけが気を付ければよいというものではなく、40歳代から「ヒートショック予備軍」として注意が必要になりそうだ。

 ノザキクリニックの野崎豊院長は、「冬は夏と異なり、寒さのために血管が収縮して、末梢の血行が悪くなり、血圧が高くなりがちです。血圧が高めの人は特に、血圧の急な変動に注意して、意識的にヒートショック対策を心掛けてください」とコメントしている。

(あなたの健康百科編集部)