2017年01月23日 06:00 公開

妊娠時のカフェイン摂取と子どものADHD

ブラジルから長期間調査の報告

 妊娠中はカフェインをなるべく摂らない方がよい...とコーヒーや緑茶、紅茶などの嗜好品を控えたり、カフェインレス加工がされたものを摂るようにしたりと気を遣うこともしばしば。が、なぜ妊娠中のカフェインが良くないのか? その明確な答えは分からずに、なんとなく避けながらも妊娠期間を過ごすことも多いだろう。実のところはどうなのだろうか? このたび、ブラジルの研究グループが妊娠中の母親のカフェイン摂取と産まれた子どもの注意欠陥・多動性障害(ADHD)との関連性について医学誌「British Medical Journal」(2016:DEC5;6)に研究結果を発表した。

カフェイン摂取と子どものADHDに関連なし

 同研究グループは、2004年にブラジルペロタス市の5つの医療機関で産まれた4,231人の新生児を対象に、3カ月、1歳、2歳、4歳、6歳、その後11歳まで追跡調査を母親から子どもの成長を聞くインタビュー形式により行った。その結果、3,485人を研究対象とし、11歳時でにADHDと評価されたのは、全体で4.1%、男児5.8%、女児2.3%だった。

 母親には出生時にコーヒーやマテ茶などのカフェイン摂取に関するインタビュー調査を行った。妊娠期間全体ではおよそ88.7%、妊娠 0~15 週の妊娠初期86.5%、妊娠 16 週~27 週の妊娠中期でおよそ83.0%、妊娠 28 週以降の妊娠第3期で92.3%の人がカフェインを摂取していたという。ほとんどの母親は、妊娠期間全体および妊娠の各妊娠期間中にカフェインを100mg /日未満で摂取していた。高濃度のカフェイン消費者は、低経済層に属し、他の母親よりも喫煙やアルコール飲料の摂取を示す割合も高かった。

 これらのデータを元に解析を行い、妊娠中のカフェイン摂取が100~299mg /日または300mg /日以上の母親の子供のADHDの有病率を、100mg /日未満を摂取した母親のものと比較したが、カフェイン摂取量と子どものADHDの間には関連性が見られなかったという。

 今回の研究では関連は見られなかったが、研究グループは「妊娠中のカフェイン摂取に遺伝的要因を加える今後の研究が、カフェインがADHDおよび他の精神障害の発症で果たす可能性があることを示唆するだろう」としている。妊娠中のカフェインの大量摂取は、研究結果がでるまでは当分の間、控えた方が無難だろう。

(あなたの健康百科編集部)

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