2017年02月02日 06:00 公開

YouTubeの子どもの病気動画は有用か?

英国の報告から

 笑える動画をみたり、音楽を聞いたり、癒される動物の動画を見たり、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」を利用する人は多い。また、ただ見るだけでなく、自作の動画を投稿して広告収入を得るYouTuber(ユーチューバー)という職業さえも存在する。そうした中で、病気の子どもの様子や治療体験などの動画投稿も増えているという。病気の子どもの様子を撮影した動画は、他の病気の子どもにとって有用な情報をもたらすのか、YouTubeに配信される医療情報は正しく妥当性があるものなのかを検討した研究結果が、医学誌「Archives of Disease in Childhood」(オンライン版)に発表された。

高画質だから良い情報というわけではない

 研究グループは、「クループ」(せきや声がれ、呼吸困難などの症状が現れる感染症で、生後6カ月から5~6歳の子どもに多い)と「脱水症状」で検索し、表示された約400の動画から医師や研究所が作成したものを除き、親が撮影した動画を医学的に評価した。それぞれの動画が適切なサンプルとなっているかについて、「医学ビデオ評価尺度」を使って判定された。

 その結果、親が撮影した38本の「クループ」のうち、15本の動画は良いサンプルと評価された。その15本のうち7本は高画質で技術的にも高い品質であった。また、28本の「脱水」のうち、2本のみが医学的にも良いサンプルで、そのうち1本は技術的にも高品質の画像であった。

 優れたサンプルとなっている動画は非常に少ないが、画質などの技術的品質は高いものが多い。医学的に適切でないと思われるものを排除したり、制限をかけたりすることは、現実的には非常に難しい。そのため、高画質で高品質だから良い情報だと親が誤解する可能性があるという。

 研究グループは「YouTubeで医療情報を見つけることには、十分に注意が必要」であり、医療従事者には「もっと適切な医療情報や臨床例がある情報源をつくる必要がある」と呼びかけている。

(あなたの健康百科編集部)