2017年03月03日 06:00 公開

喘息児は肥満になりやすい?

 喘息の子どもは、以前より増えている。夜中にゼーゼーして眠れない、呼吸が苦しそうといった子どもの様子に気を揉んでいる保護者も少なくないだろう。このほど、子どもの喘息に関するちょっと気になる研究報告が、米国の南カリフォルニア大学の研究グループから出された。喘息の子どもは、10歳代にかけて肥満になるリスクが高いという。研究の詳細は、1月19日発行の医学誌「The American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine」(電子版)に掲載されている。

喘息児の肥満リスクが、10年で51%上昇

 喘息持ちで肥満の子どもは多い。喘息のある子が肥満になるのか、それとも肥満のある子が喘息になるのか、またはその両方なのか。詳しいことはよく分かっていない。

 今回、研究グループは、南カリフォルニアで行われた子どもの健康に関する調査に参加した子どものうち、肥満でない5~8歳の子ども2,171人を抽出。最長で10年間追跡し、小児期の喘息および薬による治療が、肥満にどう影響するかを検討した。

 年に一度、身体測定を行い、子どもたちを標準体重、過体重、肥満の3グループに分類した。喘息の診断は、子ども本人または親の申告をもとに医師が行った。

 調査に参加した時に喘息だった子どもは、そうでない子に比べて、10年間のうちに肥満になるリスクが51%高くなった。

 また、喘息に対して薬による治療をしていた子どもは、していなかった子に比べて、肥満になるリスクが43%低かった。

 研究グループは、今回の結果を検証するため、同じ調査に参加していた別の子どもでも、同様の検討を行った。

 9.7歳(中央値)の子ども2,684人を、17.8歳(中央値)まで追跡したところ(小学4年生から高校卒業まで)、同様の傾向が見られたという。

 研究グループは、「小児喘息は、肥満のリスクになる。しかし、薬物治療により肥満のリスクが低下するようだ」とコメントしている。

 子どもの喘息は、きちんと治療することが重要だ。そのことを、もう一度しっかりと確認しておきたい。

(あなたの健康百科編集部)

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