2017年04月13日 06:00 公開

妊娠糖尿病で早産や先天異常のリスク増

フランス約80万件の分娩データからの報告

 「糖尿病じゃないから大丈夫」と侮るなかれ。妊娠前は糖尿病でなくても、高カロリーの食事を摂っていなくても、肥満でなくても、妊娠するとお腹の赤ちゃんにもブドウ糖を供給する必要があるため、胎盤からインスリンの働きを抑えるホルモンが分泌されたり、インスリンを壊す酵素が作られたりする。その結果、血糖値が上昇しやすくなり妊娠糖尿病を発症することもあるのだ。母体にも胎児にも影響があるため、十分な注意が必要となる。妊娠時に発症する妊娠糖尿病が、早産や出生児の先天異常といったリスクを上昇させることが示されたと、フランスの研究グループが医学誌「Diabetologia」(2017年2月15日オンライン版)に発表した。

非糖尿病の妊婦と比べて、早産1.3倍、巨大児1.8倍のリスク

 研究グループは、フランスの退院データベースとNational Health Insuranceをつかって、妊娠22週以降の全分娩データおよそ79万件を抽出した。妊娠前から糖尿病1型と診断されていた母親が1,291人、Ⅱ型が1,907人、妊娠糖尿病が5万7,629人いた。

 解析の対象を28週以降の分娩に限定し、非糖尿病群と比べて妊娠糖尿病におけるリスクを検討したところ、早産1.3倍、帝王切開1.4倍、子癇/子癇前症1.7倍、新生児仮死1.2倍、巨大児1.8倍、呼吸困難1.1倍、エルブ麻痺/鎖骨骨折1.3倍、心臓奇形1.3倍と有意に高かった。

 また、妊娠糖尿病群をインスリン療法群とインスリン療法を受けていない食事療法群に分けて解析を行ったところ、インスリン療法群では食事療法群に比べて、早産や先天異常のリスクがより高いことが示されたという。

 さらに、37週以降の分娩に限定した解析では、食事療法群において周産期死亡リスクが高いことが示された。

(あなたの健康百科編集部)

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