2017年05月17日 06:00 公開

年齢は関係ない?30、40代でも脳卒中が増加

米国からの報告

 脳卒中や脳梗塞は若い人には珍しく、高齢者に起きやすいものと思ってはいないだろうか?このたび、米国慢性疾患予防・健康増進センタ―の研究グループが、米国において若年成人といわれる18~54歳で急性期脳梗塞による入院が増加するとともに、脳卒中の危険因子の保有率が上昇したと「JAMA Neurol」(2017年4月10日オンライン版)に発表した。

若年男性で入院が倍増、55歳以上は変化なし

 研究グループは1995~2012年のデータから、主たる入院の理由がくも膜下出血、脳内出血または急性期脳梗塞である18~64歳の入院データを2年ごとに分けて抽出。脳卒中のタイプ、年齢(18~34歳、35~44歳、45~54歳、55~64歳)、性、人種(非ヒスパニック系白人、非ヒスパニック系黒人、ヒスパニック、その他)別に入院の傾向を解析した。

 その結果、2003~04年と2011~12年のデータを比較すると「18~34歳の非ヒスパニック系黒人」および「その他の人種」を除く18~54歳の全ての人種および男女で、急性期脳梗塞による入院率が有意に上昇していた。特に男性では、18~34歳では74.8%、35~44歳では91.0%上昇し、1995~96年から2011~12年の間に入院率が約2倍になっていた。

 一方、55~64歳で有意な上昇が認められたのは「ヒスパニック」のみで、この年齢群の男女および非ヒスパニック系人種の入院率は変わらなかった。

 脳内出血およびくも膜下出血による入院率は2003~04年から2011~12年の間でほぼ変化がなかったが、くも膜下出血による入院率は45~54歳の男性および「非ヒスパニック系黒人」で有意に低下した。

入院した男女で高血圧、脂質異常などのリスク保有率が上昇

 脳卒中のリスク要因の解析では、2003~04年から2011~12年に急性期脳梗塞で入院した全ての年齢群の男女において、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙、肥満などのリスク要因の保有率が上昇していた。

 特に、18~34歳の男性では高血圧の有病率が34.0%から41.3%に上昇し、脂質異常症の有病率は14.6%から29.1%に上昇した。

 また、こうしたリスク要因3個以上の保有率は、急性期脳梗塞で入院した全ての年齢群の男女で約2倍に上昇し、脳内出血で入院した全ての年齢群の男女でも有意に上昇していたという。

 脳梗塞による入院率が18~54歳で上昇していたのに対して、55~64歳では変わらないという結果について、研究グループは「同期間中に、高齢者の高血圧管理が若年成人に比べて改善されてきたことを示している可能性がある」と説明している。

(あなたの健康百科編集部)

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