2017年06月07日 06:00 公開

世界初、医学会監修のレストラン誕生

心も体も健康になれる食事って?

 おいしいものには目がないの―、でも健康には気を付けなきゃ―、できればもう少しきれいになりたい―。私たちは案外欲張りだ。そんな欲張りな願いをかなえてくれそうなレストランが登場した。「医学会キッチン オーソモレキュラー」だ。薬だけに頼らず、食事やサプリ、点滴などで栄養を補充することにより病気を予防・治療しようという「オーソモレキュラー」の考えに基づいたレストランで、医学会が監修する世界初のレストランとして注目が集まりそうだ。

自分だけの「食方箋」が見つかる

 オーソモレキュラーは、「Ortho(矯正、修正)」+「Molecular(分子)」から成る言葉。オーソモレキュラー医学では、分子レベルで最適な量の栄養素を投与し、病気を治療・予防することを提唱している。

 そのオーソモレキュラー医学の普及に努める国際オーソモレキュラー医学会が監修するレストラン「医学会キッチン オーソモレキュラー」が、このほど東京の神谷町にオープンした。栄養療法に基づく医学会監修レストランとしては、世界初となる。

 同学会に所属し、日本で活動するヘルスケア専門家(医師・歯科医師・薬剤師・栄養士など)約700人のうち、シーズンごとに約10人が、おのおのの研究に基づき健康寿命の延伸、ダイエット、アンチエイジングなどの効果を意識したメニューを作成する予定だ。監修する専門家の顔ぶれやメニューは、シーズンごとに変わる。

 私たちの体は食べたものからできている―と言われるが、内臓の強さや消化機能は人それぞれ。また、年齢によっても体質は変化する。健康にいい食材が数ある中、同レストランでは、今の自分に必要な栄養素を考えてメニュー選びができるという。まさに、「処方箋」ならぬ「食方箋(しょくほうせん)」をテーマにした、新しいタイプのレストランなのだ。

 オープンに当たり、国際オーソモレキュラー医学会会長であり監修チーフドクターの柳澤厚生医師は、「自分の健康を食事から考える―。同レストランを、そのきっかけにしてほしい」と力強く語る。

考え抜かれたメニューが多数

 先ごろ、今シーズンのメニューを、監修した専門家らが紹介する機会が設けられた。その一部を紹介しよう。

 松山医院理事長の松山淳医師は、牧草牛"グラスフェット"を使った肉料理を監修。アンチエイジングのカギを握るのはたん白質だと言うが、ニュージーランドでの完全放牧で育った牛の肉は、高たん白、低脂肪な上、亜鉛や鉄などのミネラルが豊富だという。

 不健康な生活で不足しがちなのが、ビタミンやミネラル。「疲れがたまり、元気がないときに積極的に摂ってほしいのが、マグネシウムやビタミンB1、2、3、5、6、12、ビタミンCです」と勧めるのは、「完全無農薬の季節野菜のパワーサラダ」を監修した柳澤医師。完全無農薬野菜は、農薬が付着していないというだけでなく、野菜がカビ菌などに触れることで、野菜の持つ栄養価が高まると説明する。

 早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 研究院教授の矢澤一良博士は、「天使の海老のテルミドール風 "オキアミ"ソース」を監修した。オキアミには、青魚に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)、抗酸化作用のあるアスタキサンチンなど豊富な栄養が含まれているという。病気を予防する食事として、矢澤博士は「楽しい、おいしいに加えて、機能性を意識したい」と語る。

 スーパーフードは健康にいい食品として知られるようになったが、「どのような特色があるのか、色々な種類があるけれど自分に合うものが分からない、という人も多いのでは?」と話すのは、「季節のスーパーフードスムージー」を監修した帝京平成大学の井手口直子博士。ビタミンCやポリフェノールの豊富な「アセロラ」や、50種類の健康成分が詰まった「スピルリナ」を使ったスムージーは、おいしさはもちろん、色彩も鮮やか。「楽しく、そしておしゃれにスーパーフードを楽しんでください」と井手口博士。

 ドクターソムリエとして本プロジェクトに参加している横浜クリニック院長の青木晃医師は、ワインを監修。抗酸化、抗糖化、腸内細菌のリセットの3つをポイントにワインをセレクトしているという。

 美味しいものを食べると、だれでも幸せな気持ちになれる。それが体にとっていいものであれば、なお嬉しい。心も体も喜ぶ食事を意識してみると、人生がもっと豊かになるかもしれない。

(あなたの健康百科編集部)

関連リンク(外部サイト)

  • 「医学会キッチン オーソモレキュラー」公式サイト
  • 国際オーソモレキュラー医学会公式HP(日本)
  • 国際オーソモレキュラー医学会公式HP(国際)