2017年06月09日 06:00 公開

大人の半数が太り過ぎ!?

OECDが肥満に関するデータと分析を発表

 経済協力開発機構(OECD)は、5月20日の欧州肥満デーに合わせて「肥満に関するデータと分析」を発表。OECD地域全体では、大人の2人に1人以上、子どもの6人に1人が太り過ぎ[体格指数(BMI)≧25㎏/m2]、または肥満(BMI≧30㎏/m2)で、15歳以上のおよそ5人に1人が肥満であったという。

肥満率の最多は米国の38%

 OECDによると、肥満はこの5年間増え続けているが、それ以前と比べるとペースは落ち気味だという。2015年、OECDに加盟している35カ国では、15歳以上の19.5%が肥満だった。

 2015年に、OECD加盟35カ国のうち、15歳以上の肥満率が最も高かったのは米国の38.2%で、以下、メキシコ32.4%、ニュージーランド30.7%、ハンガリー30.0%と続いた。逆に、最も低かったのは日本の3.7%で、その次は韓国の5.3%だ。

 OECDの新たな試算によると、この肥満率は少なくとも2030年までは徐々に高まると見られている。特に米国、メキシコ、現在6位の英国(イングランド)では、2030年にそれぞれ人口の47%、39%、35%が肥満になると試算されている。

 また、教育水準または社会経済的地位が低い人ほど、太り過ぎまたは肥満になりやすく、その差は一般に女性の方が大きいようだ。さらに、男性より女性の方が肥満の人は多い傾向にあるが、データが揃っているOECD加盟諸国を見ると、総じて男性の間で肥満が急速に増加しているという。

今回の肥満に関する報告では、OECD加盟諸国で導入されている新たな肥満対策も紹介されている。以下に、その取り組みの例を示す。

●食品のラベルを新しくして、表示を分かりやすくする
●果物や野菜を積極的に摂ることを推進するなど、国民の意識を高めるためにマスコミを使ったキャンペーンを実施する
●フェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスや、スマートフォン用のアプリを利用した健康促進キャンペーンを実施する
●特に子ども向けの健康に悪そうな食べ物や甘い飲み物などのコマーシャルを、子どもが視聴する時間にテレビやラジオで放送することを規制する

 OECDの試算では、この先十数年、肥満者数の減少は期待できそうにないが、こうした肥満対策に対する各国での地道な努力が実を結ぶことを期待したい。

(あなたの健康百科編集部)