2017年07月11日 06:00 公開

"代謝的に健康"な肥満は本当に健康といえるか?

血圧などに異常がなくても肥満男性の虚血性心疾患のリスクは高い

 「肥満は体に悪い!」とは一概に言えないようで、高コレステロールや高血圧といった代謝的なにリスクを伴わない健康な肥満がある。この"代謝的に健康"な肥満な人は実際の肥満の3分の1は存在するともいわれている。しかし、この"代謝的に健康"な肥満の男性は、虚血性心疾患のリスクが高いと、デンマークの研究グループが医学誌「The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」(2017 Jun 1;102(6):1934-1942)に発表した。

肥満の人はたとえ健康でも3.1倍リスクが高い

 研究グループは、男女6,238人を10.6年間追跡し、"代謝的に健康"であっても肥満が虚血性心疾患のリスクになるかどうかを検討した。

 対象者をBMIとHDLコレステロール値、血圧、トリグリセライド値、空腹時血糖4つのリスク因子によって分類した。リスク因子が1つ以上ある場合は、"代謝的に不健康"な肥満とした。追跡期間中に323人が虚血性心疾患を発症した。

  解析の結果、"代謝的に健康"な肥満男性は、健康な標準体重の男性と比べて3.1倍虚血性心疾患のリスクが高かった。

 女性ではこの関連性は見られず、"代謝的に健康"な過体重でも、男女とも虚血性心疾患リスクとの関連はみられなかったという。

 また、調査開始時には"代謝的に健康"な肥満であった人のかなりの人数が、追跡5年後には"代謝的に不健康"な肥満になっていたという。今は「太っていても健康」であっても、それがずっと続くわけではない。肥満はいずれにしても注意が必要だ。

(あなたの健康百科編集部)