2017年07月21日 06:00 公開

米国、65歳以上のワクチン事情

米国CDCからの報告

 子どもだけでなく、高齢者にもワクチン接種は大きなメリットがある。高齢になると感染症にかかりやすくなるだけでなく、感染症による合併症のリスクも高くなるためだ。しかし、米国では高齢者の3分の2が帯状疱疹ワクチンを受けたことがなく、半数近くが過去10年間に破傷風ワクチンを受けていなかったと、米疾病対策センター(CDC)がNCHS Data Brief No.281 June 2017で発表した。

人種や収入、年齢、性によっても差

 2015年、米国の65歳以上の高齢者は4,700万人を超えた。米国予防接種諮問委員会(ACIP)ではインフルエンザ、肺炎球菌2回接種、帯状疱疹1回接種および10年ごとの破傷風の追加免疫を推奨している。

 65歳以上の高齢者の過去1年以内のインフルエンザワクチン接種率は69%、肺炎球菌ワクチンの1回以上接種率は63.6%とまずまずであった。これらのワクチン接種率は、65~74歳に比べて、85歳以上で高かった。

 しかし、過去10年以内の破傷風の追加免疫、過去の帯状疱疹ワクチン接種率は、85歳以上の高齢者の方が65~74歳よりも低かった。過去10年間の破傷風ワクチン接種率は女性よりも男性で高かった一方、帯状疱疹ワクチン接種率は男性よりも女性で高かった。

 さらに、人種の違いがワクチン接種への制度的・社会的障壁の原因になることが報告されている。今回の研究では、非ヒスパニック系白人は、ヒスパニック系および非ヒスパニック系黒人に比べて過去1年間のインフルエンザワクチン接種率が高かった。

 非ヒスパニック系白人は、ヒスパニック系、非ヒスパニック系黒人・アジア人に比べて過去10年間の破傷風ワクチン接種率、肺炎球菌や帯状疱疹ワクチン接種率が低かった。非ヒスパニック系黒人は、ヒスパニックに比べて破傷風や帯状疱疹ワクチン接種率が低かったが、肺炎球菌接種率は高かった。

 ワクチン接種率は世帯収入と関連性が強く、65歳以上は経済状態が良いほど、インフルエンザ、肺炎球菌、破傷風および帯状疱疹ワクチン接種率が高かったという。

(あなたの健康百科編集部)