2017年08月10日 06:00 公開

「クロスワード」で脳が若返る!?

 今、電車の中を見渡せば、大方の人はスマートフォンをいじっている。たまにクロスワードに熱中する人を見かけることもあるが、少数派ではないか。英国のエクセター大学とキングス・カレッジ・ロンドンの研究グループが行った大規模試験で、クロスワードなどの単語パズルを定期的に行う人ほど、脳機能が良好に保たれていることが分かったという。第29回アルツハイマー病協会国際会議(AAIC2017)で報告された。

単語パズルをやる人ほど、認知機能テストで高スコア

 生活習慣が、加齢とともに低下しがちな認知機能の維持に重要な役割を果たすことは、周知されつつある。そこで今回、研究グループは、高齢者を対象に、クロスワードなどの単語パズルをやる頻度と認知機能との関連について検討した。

 対象は、認知機能に関する試験に参加した50~96歳(平均年齢61.7歳)の男女1万7,690人(女性72.2%)。参加者には、認知機能テストを受けてもらい、注意力、情報処理能力、記憶力などの認知機能を9つの課題で評価した。テストは全てオンラインで行われ、参加者が医療機関に足を運ぶことはなかった。

 また、クロスワードなどの単語パズルをどのくらいの頻度で行うかを尋ねた。頻度を、1日に1回超、1日に1回、週に1回、月に1回、時々、全くやらない―の6つに分けて分析した。

 その結果、単語パズルを「全くやらない」と回答したグループは、認知機能テストのスコアが、どの課題においても最も低かった。また、単語パズルをやる頻度が高いほど、注意力、情報処理能力、記憶力に関するテストのスコアが向上した。

 さらに、単語パズルをやっている人の脳機能は、言語理解の速度と短期的な記憶力の正確性において、実際の年齢よりも10歳程度若いとのテスト結果が出た。

 研究グループは、「単語パズルの実施頻度が、認知機能を評価する9つの課題を行う上で、速さや正確さと直接関連していることが分かった」と、今回の結果を振り返った。また、「さらに研究を続け、パズルをすることで脳機能が改善するという今回の興味深い結果について検証する必要がある」と述べ、研究の継続に意欲を示した。

(あなたの健康百科編集部)

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  • AAIC2017