2017年08月24日 06:00 公開

要注意!欧州ではしかが流行

CDCが欧州渡航者に麻疹への注意を喚起

 夏の旅行シーズン最中だが、米疾病対策センター(CDC)は、欧州ではしか(麻疹)が流行しているとして、渡航予定のある人は麻疹の予防を講じるよう注意を喚起するリリースを発表(Wednesday, July 19, 2017)した。欧州では昨年(2016年)1月以降、麻疹が1万4,000人以上報告され、世界保健機関(WHO)によると、欧州での昨年の麻疹による死亡例は35人に上っている。

ルーマニア、イタリアなど5カ国への渡航者に注意喚起

 CDCは「米国では、麻疹のほとんどが渡航先での感染により持ち込まれている。これが米国で流行する可能性がある」と指摘している。日本では土着の麻疹ウイルス(D5型)による感染がないことが確認され、2015年に麻疹排除を認定されている。そのため、日本でも同様の注意が必要だ。

 今年、欧州15カ国(オーストリア、ベルギー、ブルガリア、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ポルトガル、スロバキア、スペイン、スウェーデンおよび英国)で麻疹が報告されている。また2016年1月1日~17年6月中旬に、ルーマニアでは7,233例(死亡30例含む)、イタリアでは約3,000例、ドイツでは700例以上が報告されている。

日本では1990年以前に出生した人の多くがワクチン接種1回のみ

 今回、CDCは昨年11月以降麻疹が流行している5カ国(ベルギー、ドイツ、イタリア、ルーマニア、フランス)への旅行者に注意情報を出した。

 麻疹予防接種歴を確認し、対策については、渡航の少なくとも4~6週間前に医療機関を受診することを推奨している。麻疹ワクチン接種は、6~11カ月齢の幼児(1回接種)および1歳以上の小児(28日以上の間隔で2回接種)で特に重要になる。

 各医療機関の医師に対しても、最近に海外渡航歴があり、発熱と発疹を伴う患者を治療した際には麻疹を念頭に置くべきとしている。

 日本では1990年4月2日以降に出生した人は、定期接種として2回の麻疹ワクチン接種を受けている。それ以前に出生した人では1回接種のみの場合が多いが、1回の接種では効果が不十分なことがある。

 また、妊娠中に麻疹に感染すると、流産や早産を起こすリスクがある。厚生労働省は、流行地域に渡航する場合、接種歴がない、あるいは接種歴が1回のみの場合はかかりつけの医師に相談するよう勧めている。

(あなたの健康百科編集部)