2017年09月04日 06:00 公開

西洋諸国の男性で精子数が半減

イスラエルの研究からの報告

 例えば、不妊。不妊の原因は女性だけの問題ではなく、男性側にもあることが指摘されるようになったのは最近のことだが、精子についてもにわかに注目が集まるようになった。このたび、男性の精子について、気になるデータが明らかにされた。北米、欧州、オーストラリアおよびニュージーランドを含む西洋諸国では、男性の精子数が半減したとイスラエルの研究グループが医学誌に発表した。

西欧諸国で低下、南米、アジア、アフリカでは低下傾向見られず

 研究グループは、50カ国の男性4万2,935人の精液を調査した185件の研究から、最近の精子数の傾向について解析を行った。1973年から2011年にかけて収集したサンプルの平均精子濃度は8100万/mL、平均総精子数は2億6000万個だった。

 1973年から2011年にかけて、精子濃度は西洋諸国では顕著に低下していた。一方、南米、アジア、アフリカなどの国では低下傾向は見られなかったという。

 西洋諸国では精子濃度が年間平均1.4%、期間全体で52.4%低下。総精子数も急激に減少しており、平均総精子数は年間平均1.6%、期間全体で59.3%減少していた。

早急な原因究明が必要

 研究グループのイスラエル・Hadassah-Hebrew UniversityのHagai Levine氏らは、「最近の研究では、精子数の低下が全体的な有病率や死亡率に関連することが示されている。今回の解析で観察された精子数低下は、生殖能力に関する懸念だけでなく、公衆衛生への影響が大きい。精子数低下の原因は不明だが、出生前から成人期までの複数の環境因子や生活習慣が関係していると考えられる。この低下の原因と影響に関する研究が早急に必要である」と述べている。

(あなたの健康百科編集部)